浜岡原発の防波壁で議論
原子力規制委と中部電力

静岡県にある浜岡原子力発電所について、原子力規制委員会との会合に出席した中部電力の林社長は、福島での原発事故後に建設した高さ22メートルの防波壁の早期の評価を求めたの対し、規制委員会は想定される津波の高さの確定を優先すべきだと答えました。

静岡県にある浜岡原発について、中部電力は3号機と4号機の再稼働を目指し、7年前から原子力規制委員会による再稼働に必要な審査を受けています。

9日は、中部電力の林欣吾社長が規制委員会との意見交換の会合に出席し、福島第一原発の事故後に建設した高さ22メートルの防波壁について、早期に健全性などの評価を行うように規制委員会に求めました。

これに対し、規制委員会は、想定される津波の最大の高さがまだ確定していないとして、その作業を優先すべきだと答えました。

浜岡原発で想定される津波は、原発事故の後に国が示した新たな知見に基づいて中部電力が複数の試算をまとめていますが、まだ確定していません。

会合のあと中部電力の林社長は「規制委員会の指摘を踏まえ、津波の想定に全力を注ぎ、委員会に改めて説明したい」と話しました。