山形市に独自の緊急事態宣言
「2桁感染続けば時短も」

山形県と山形市が、山形市を対象に出した独自の緊急事態宣言に関連し、吉村知事は「2桁の感染者数が数日続けば飲食店の時短をお願いせざるをえない」と述べ、感染拡大が収まらない場合には週内にも飲食店に対し、営業時間の短縮を要請する考えを示しました。

山形県内では21日、新型コロナウイルスの1日の感染確認の発表が過去最多の31人となるなど感染者が急増していて、特に独自の緊急事態宣言を出している仙台市と隣接する山形市では、飲食店などで感染者の集団=クラスターの発生が相次いでいます。

このため、県と山形市は22日、山形市を対象に独自の緊急事態宣言を出し、山形市全域での不要不急の外出自粛などを要請したほか、医療提供体制がさらにひっ迫した場合、飲食店に対する営業時間の短縮を速やかに要請するとしています。

宣言を出した理由について吉村知事は定例記者会見で「指標となる重症者はおらず若い人の感染が多かったが、病床がひっ迫してきたし、2、3週間後には高齢者にも感染が広がるという推測が成り立つなどして出した。期間中に感染拡大が収束し感染者数がゼロになってほしい」と述べました。

そのうえで、飲食店への営業時間短縮の要請について「収束に向かうならしないで済むが、2桁の感染者数が数日続き、医療現場が大変という状況になればお願いせざるをえない。2、3日様子をみて山形市とも話し合って考えないといけない」と述べ、感染拡大が収まらない場合には週内にも要請する考えを示しました。

「飲食業に対して何らかの補助を」

独自の緊急事態宣言について、山形市中心部で老舗の牛肉料理店を経営する佐藤充昭さんは「自分の店ではようやく客足が持ち直してきたやさきの緊急事態宣言だった。けさもキャンセルの電話が寄せられるなど、今はただただ困っている」と話していました。

そのうえで「県や市も対策で大変だと思うが、緊急事態宣言で外出などの自粛を呼びかけているので、飲食業に対して何らかの補助をしてほしい」と話しています。