NTTと東北新社社長が
接待問題で陳謝 参院予算委

参議院予算委員会の集中審議では、NTTと東北新社の社長が出席し、総務省幹部らの接待問題などをめぐって質疑が行われました。2人の社長は、一連の接待問題を陳謝しました。

集中審議には、NTTの澤田純社長と東北新社の中島信也社長が参考人として出席しました。

自民党の大家敏志氏は、NTTの総務省幹部らへの接待をめぐり、その事実関係と目的をただしました。

これに対して、澤田社長は「大きなご迷惑とご心配をかけ、心よりおわび申し上げる」と陳謝しました。

そのうえで総務省のこれまでの調査では2回となっていた幹部との会食について、2018年の秋に2回、去年6月に1回の合わせて3回あったと説明しました。

また「認識が甘いところがあり、おわびしないといけない。業務上の要請を行ったり、便宜を図ってもらったりしたことはない」と述べたほか、国会議員との会食についても同様の認識を示しました。

さらに「そうした会食は、常態化しているわけではない」と述べました。

一方、菅総理大臣と会食したことがあるかどうかは、「個別に誰と会食したか否かを公開することは、事業に影響を与えるものと考えており、控えさせてもらいたい」と述べました。

また、東北新社の中島社長は「多大なるご心配とご迷惑をかけ心より深く、おわび申し上げる」と陳謝しました。

そのうえで、4年前放送法の外資規制に違反した状態だったにもかかわらず、事実と異なる申請を行って衛星放送事業の認定を受けていたことについて、申請の段階では、違法性は認識していなかったと説明しました。

一方で、4年前の8月の段階で、担当者が違反しているおそれに気付いたとして「『総務省の担当部署に面談し、報告した』との報告を受けている」と述べました。

そして、立憲民主党の福山幹事長は、東北新社に勤める菅総理大臣の長男について「考えられないぐらい早い出世をしている。菅総理のご子息ということが影響したのではないか。なぜ、会食に長男を同席させたのか」とただしました。

これに対し、中島社長は、「優秀な若者だが、総務省との接待要員のために、会食に呼ばれていたのではなく会食に出席した元役員が要請したためと報告を受けている。接待において、長男が一定の役割を担っていたとは考えていない」と述べました。

一方、武田総務大臣は「東北新社のミスが主たる原因とはいえ、総務省側の審査も十分でなかった。審査体制の強化も検討していきたい。検察官経験者を含む第三者の検証委員会を、今週中に立ち上げる予定だ」と述べました。