次期戦闘機 ロッキード・
マーチン社から支援 防衛省

航空自衛隊のF2戦闘機の後継となる次期戦闘機の開発をめぐって、防衛省は、ステルス性が高いF35戦闘機などの開発実績がある、アメリカのロッキード・マーチン社から支援を受けることを明らかにしました。

防衛省は、航空自衛隊のF2戦闘機が、2035年ごろから順次、退役することから、後継となる次期戦闘機を日本主導で開発することにしていて、ことし10月、三菱重工業とおよそ111億円で契約を結び、開発に着手しています。

これについて、防衛省は、18日開かれた自民党の会合で、アメリカのロッキード・マーチン社から支援を受けることを明らかにしました。

この中で、防衛省は、開発は、三菱重工業が全体を統括するものの、国内企業が主導する戦闘機の開発は、実質、40年以上ぶりとなることから、アメリカとイギリスの3社と技術的なノウハウなどの支援を受けられないか協議した結果、ステルス性が高いF35戦闘機などの開発実績がある、アメリカのロッキード・マーチン社が総合的に最も優れていると判断したことを説明しました。

これに対して出席した議員からは「支援企業から十分な情報開示がなされるのか不透明で、日本が考えるような開発がきちんと進むのか懸念される」といった意見が出され、防衛省の担当者は「開発にあたって、日本として自律性を確保して進めていく」と述べ、理解を求めました。

次期戦闘機の開発関連経費は、来年度予算案に576億円が盛り込まれることになっており、防衛省は、2031年度の量産開始に向けて開発を進めることにしています。

防衛相 米英と協議 協力の可能性を追求

岸防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で「ロッキード・マーチン社を支援の候補企業として選定するとともに、アメリカから必要な支援と協力を受けながら、わが国主導の開発を行うことにした。エンジンや搭載電子機器などの各システムについては、開発経費や技術リスクの低減のため、アメリカおよびイギリスと引き続き協議を行い、協力の可能性を追求していく」と述べました。