相辞任表明受け野党側に
協力呼びかけ 自民 二階氏

安倍総理大臣の辞任表明を受けて、与野党の幹事長・書記局長らが会談しました。自民党の二階幹事長は、すみやかに後任を選び、政治を停滞させないよう対応したいという考えを伝え、野党側に協力を呼びかけました。

この中で、自民党の二階幹事長は、安倍総理大臣が持病の潰瘍性大腸炎が再発し国民の負託に自信を持って応えられる状態でなくなったとして、先週、辞任を表明したと説明しました。

そのうえで、「一日も早く後任の自民党総裁を選び、政治を停滞させないよう対応したい。ご迷惑をおかけするが、よろしくお願いしたい」と野党側に協力を呼びかけました。

これに対し野党側は、臨時国会を早期に召集し、総理大臣を選ぶ指名選挙を行ったうえで、衆参両院の本会議での代表質問や、予算委員会での集中審議などを直ちに行い、新型コロナウイルス対策などの質疑を行うよう求めました。

そして、今後の国会日程については、立憲民主党と国民民主党などが来月16日に合流新党の結党大会の開催を目指していることも踏まえ、与野党で引き続き、協議していくことになりました。

自民 二階幹事長「一日も早く後継総裁を選ぶ」

自民党の二階幹事長は「われわれとしても辞任は大変残念だが、政治の空白をかたときも作ってはならないという決意のもとに対応していきたいので、野党に協力をお願いした。今後、一日も早く、後継の総裁を選び出して政治の停滞を起こらないようにする。今後の国会日程は国会対策委員長で協議していく」と述べました。

立民 福山幹事長「新体制後 早期論戦を」

立憲民主党の福山幹事長は、「政治空白を1日も短くするため、後継の自民党総裁、総理大臣の選出を1日も早くしてもらいたいと申し上げた。選出後には国会で所信表明演説、代表質問、さらには予算委員会の集中審議を行い、新内閣とコロナ情勢を含め、しっかりと論戦していきたい」と述べました。

維新 馬場幹事長「国難の状況 臨時国会で対策議論を」

日本維新の会の馬場幹事長は記者会見で、「基本的に安倍政権を継承し、安定した政権運営ができる人に次の総理大臣になってもらいたい。新型コロナウイルス対策を含め国難といえる状況なので、国民が安心できる対策を打つ必要がある一方、来年度は税収が落ち込むことが予想され、臨時国会で対策を議論すべきだ」と述べました。

共産 小池書記局長「課題は山積 十分な議論を」

共産党の小池書記局長は記者会見で、「新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、医療・検査体制の強化や景気の悪化への対応など、課題は山積している。次の臨時国会では、首班指名だけではなく衆参両院での代表質問や予算委員会で十分な議論をするべきだ」と述べました。