政黒字化「直ちに目標を
作り替える必要ない」財務相

「基礎的財政収支」という財政健全化の指標を2025年度に黒字化する政府の目標の達成が一段と困難になったとする見通しが示されたことについて、麻生副総理兼財務大臣は、働き方改革の進展など、生産性の向上につながる政策の効果を見極めるべきだとして、目標を直ちに見直す必要はないという考えを改めて示しました。

内閣府が公表した最新の試算では、財政健全化の指標となる「基礎的財政収支」は、高めの経済成長を実現できても、黒字化は2029年度にずれ込むとしています。

麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で「新型コロナウイルスの影響で前回の試算よりも厳しい試算になった。目標の到達にマイナスに響くことは間違いないが、直ちに目標を作り替える必要があるとは考えていない」と述べ、2025年度に黒字化する政府の目標を直ちに見直す必要はないという考えを改めて示しました。

そのうえで「今の段階としては、政策効果をしばらく見て、新型コロナウイルスの影響があっても、改革をきちんと進めていくべきだ」と述べ、働き方改革の進展など、生産性の向上につながる政策の効果を見極めるべきだという考えを示しました。