軍普天間基地の騒音
差し止め認めず 最高裁

沖縄のアメリカ軍普天間基地の周辺住民が、軍用機の騒音を止めるよう求めた訴えについて、最高裁判所は住民らの上告を退ける決定をし、騒音の差し止めを認めない判決が確定しました。

アメリカ軍普天間基地の周辺で暮らす住民およそ3400人は、軍用機の騒音で健康被害などを受けているとして、国に対し軍用機の騒音を止めることや賠償を求めました。

1審と2審は、いずれも騒音による被害を認め、2審の福岡高等裁判所那覇支部は、国におよそ21億2100万円の賠償を命じました。

一方で、騒音を止めるよう求めた訴えは「普天間基地の管理運営の権限はアメリカにあり、国はアメリカの軍用機の運航を規制できる立場にない」として認められず、原告の住民のうち8人がこれを不服として、最高裁判所に上告していました。

これについて、最高裁判所第2小法廷の菅野博之裁判長は、9日までに上告を退ける決定をし、軍用機の騒音の差し止めを認めない判決が確定しました。