植えに除染土「風化や
風評被害を食い止める決意」

福島第一原子力発電所の事故にともなう除染で出た土について、小泉環境大臣は大臣室などに置く観葉植物の鉢植えの土として利用を始めたと述べ「風化や風評被害を食い止める。その決意の象徴がこの鉢植えだ」と説明しました。

6日の閣議後の会見で小泉大臣は観葉植物の鉢植えを示し、原発事故にともなう除染で出た土を大臣室や政務三役などの部屋に置く鉢植えの土として利用を始めたと述べました。

土は5日、中間貯蔵施設から運んできたということで、鉢植えを設置した前後の大臣室の放射線量はいずれも1時間当たり0.06マイクロシーベルトで変化はなかったとしています。

小泉大臣は「風化や風評被害を食い止める。その決意の象徴がこの鉢植えだ。原発事故から9年を迎えるなかで、長い復興への道のりを福島と歩んでいきたい」と述べました。

除染で出た土を利用するのは8つの鉢植えで、一つ当たり2キロから5キロの土を使っているということです。

環境省によりますと、福島県内の除染にともなって出た土や草木などの廃棄物は、帰還困難区域を除いておよそ1400万立方メートルに上ります。

放射性物質の濃度が一定の基準を下回った土は全国の公共工事などで再生利用する方針ですが、福島県飯舘村の長泥地区で再来年度から農地の造成に使う計画以外は具体的に進んでいません。