釈中の被告らの逃走防止
で法改正を諮問 森法相

日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者の逃亡事件などを受けて、森法務大臣は、保釈中の被告らの逃走を防止し、刑の執行を確保するため必要な法律の改正を法制審議会に諮問しました。

法務大臣の諮問機関である法制審議会は21日午後、法務省で総会を開きました。

この中で森法務大臣は、日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者が中東のレバノンに逃亡した事件などを受けて「保釈中の被告人や、刑が確定した者の逃亡を防止し、公判期日への出頭や刑の執行を確保するための刑事法の整備を早急に行う必要がある」として必要な法律の改正を諮問しました。

法制審議会では今後、刑務所などから逃走した場合のみが対象となっている逃走罪の適用拡大のほか、保釈中の被告にGPSを付けて監視することなどについても議論される見通しです。

また21日の総会では森大臣が、民事裁判の手続きのIT化に向けて必要な法律の改正を諮問したほか、危険なあおり運転が相次いでいることを受けて、自動車運転処罰法の「危険運転」の規定の見直しについての要綱を決定し、森大臣に答申しました。

これを受けて法務省は、自動車運転処罰法の改正案を、今の国会に提出し成立を目指すことにしています。