キシコ国境の壁の建設費
在日米軍基地からも転用

アメリカのトランプ大統領が公約に掲げる、メキシコとの国境沿いの壁の建設に転用される国防予算について、国防総省は東京や沖縄の在日アメリカ軍基地からも、格納庫の建設費など日本円にしておよそ430億円を転用することを明らかにしました。

メキシコとの国境沿いの壁の建設をめぐっては、アメリカ国防総省が36億ドル、日本円にして3800億円余りの国防予算を転用することを決めていて、4日、壁の建設費に充てる予算の内訳を発表しました。

この中で在日アメリカ軍の5つの基地からも4億ドル余り、日本円にしておよそ430億円を転用することを明らかにしました。

具体的には、東京の横田基地から、輸送機の格納庫や機体の整備施設の建設費など合わせておよそ126億円、沖縄の嘉手納基地から、特殊部隊用の航空機の格納庫の建設費など合わせておよそ94億円、山口県の岩国基地から、給油施設の建設費など合わせておよそ68億円などとなっています。

トランプ大統領は、来年の大統領選挙での再選を目指し、最大の公約に掲げる壁の建設を推し進める考えですが、野党・民主党は「みずからの政治課題を前進させるために軍を利用している」と批判を強めており、両者の対立は激しさを増しています。