優遇対象国除外回すれば
GSOMIA再検討 韓国首相

韓国のイ・ナギョン(李洛淵)首相は、日本に破棄を通告した軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について、日本政府が韓国を輸出管理の優遇対象国から除外する決定を撤回すれば再検討する考えを示しました。

これは26日午後、韓国の国会でイ・ナギョン首相が明らかにしました。

イ首相はまず、日本政府が「安全保障上必要な見直しだ」として、韓国を輸出管理の優遇措置の対象国から除外する決定をし、28日に施行されることについて「根拠もなく、韓国に対して安全保障上信頼できない国だとレッテルを貼った」と批判しました。

そのうえで「韓国は信頼を傷つけられ、安保協力が難しいと指摘された。過去のように軍事情報を共有できるのか、疑問を持つようになった」と述べ、先週日本との軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」の破棄を通告するに至った理由を説明しました。

ただ「GSOMIA」はことし11月まで有効で、イ・ナギョン首相は「3か月近く時間が残っていて、この間に日本が不当な措置を原状回復するなら、韓国政府も『GSOMIA』の終了について再検討する。そうなることが望ましい」と述べました。

「GSOMIA」の破棄をめぐって日本だけでなくアメリカも強い懸念を表明する中、イ・ナギョン首相としては再検討する用意があると示すことで、日本の輸出管理の強化を撤回するよう求めた形です。