SOMIA破棄
韓国メディア 驚きと懸念

韓国政府が、日韓の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」の破棄を決めたことについて、一部の韓国メディアは、事前の予想とは異なる決定で驚きだと伝えたほか、日韓関係がさらに悪化する可能性があるとして懸念を伝えています。

このうち、公共放送の「KBS」は特設ニュースを放送し、担当記者が「きのうまで、協定を延長するのではないかという政府内部の雰囲気のほうが強かった」と述べ、破棄の決定は予想外だったと伝えました。

また、ニュース専門のテレビ局「YTN」も「アメリカを含めた3か国の協力を考慮して延長するという見方が多かった。政府は思い切った決断を下した」として、事前の予想とは異なる決定で驚きだと伝えています。

このほか、日韓関係がさらに悪化する可能性があるとして懸念を伝えるメディアも多く、韓国の主要紙「中央日報」の電子版は「日本との対立は歴史問題から経済を飛び越え、安全保障の領域まで広がった」として、「1965年の国交正常化以降、これまでに見たことのない全面戦争のようだ」と伝えました。

また、韓国の通信社「連合ニュース」は「安全保障面での協力までもが破棄されたことで、両国の対立は最高潮に達するとみられる」としたうえで「安全保障の面で国民に心理的な影響を与えるとみられる」と伝え、韓国国内への影響についても懸念を示しています。