シア軍機が竹島付近で
領空侵犯」防衛省が異例公表

防衛省は、23日、ロシア軍の早期警戒管制機が島根県の竹島付近で日本の領空を侵犯したと発表しました。周辺では、ロシア軍と中国軍の爆撃機の飛行も確認され、防衛省関係者は、共同訓練を行っていた可能性があるとしています。

防衛省によりますと、23日午前9時9分と33分に、竹島付近で、ロシア軍のA50早期警戒管制機1機がそれぞれ、およそ3分から4分にわたって日本の領空を侵犯しました。

また、周辺では、ロシア軍のTU95爆撃機2機と中国軍のH6爆撃機2機の合わせて4機が、日本の防空識別圏に入り、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して警戒監視に当たりました。

ロシアと中国の爆撃機は、23日午前から午後にかけて東シナ海と日本海の間を往復して飛行し、当時は、4機そろって日本海の上空を南下していたということです。

防衛省関係者は、ロシアと中国の爆撃機と早期警戒管制機は、飛行の状況などから共同訓練を行っていた可能性があるとしていて、防衛省が特異な動きだとして、目的を分析しています。

領空侵犯 今回公表した理由

島根県の竹島をめぐっては、外交によって問題を解決するという立場などから航空自衛隊が警戒監視を行う日本の「防空識別圏」に含まれておらず、防衛省は通常、外国軍機による領空侵犯について公表していません。

今回の公表について、防衛省は「日本周辺を飛行したロシアと中国の4機の爆撃機の動きと同じ時間帯に見られた特異な動きだったことから、合わせて公表することにした」と説明しています。