弾演習はやめて」住民
陸自演習場で射撃訓練を再開

滋賀県高島市の陸上自衛隊の演習場で、去年11月の砲弾事故のあと中止されていた実弾を使った射撃訓練が再開されました。

去年11月、高島市にある陸上自衛隊の饗庭野演習場で発射された迫撃砲弾が近くの国道付近に着弾し、破片が車にぶつかる被害が出ました。

演習場では事故のあと、すべての実弾射撃訓練を中止していましたが、安全教育の徹底など再発防止策がとられたとして、21日午前10時に訓練が再開されました。

訓練には、高島市の市長や区長が視察に招かれました。この演習場では来月4日、6年ぶりに日米共同訓練が行われ、アメリカ軍の輸送機オスプレイも参加する予定です。

高島市の福井正明市長は「ルールに基づき、情報共有しながら訓練していて、まずは一安心した。住民の不安を受け止め、万全の対策をとってほしい」と述べました。

近くの住民「実弾演習はもうやめて」「市民に説明がない」

実弾訓練の再開について、演習場の近くに住む91歳の男性は「自衛隊がある以上、演習や訓練はついて回る。地元住民を不安にさせるようなことはやってはいけない。4年前も、去年も、事故を繰り返している中で、実弾を使った演習はもうやめてほしい」と話していました。

また73歳の女性は「前に事故が起きたときにもっと考えてくれれば去年の事故はなかったかもしれない。今回も再発防止策の説明を受けたのは区長だけで、一般市民には説明がないままです」と話していました。