方領土「帰属と主権は
同じ意味」河野外相

北方領土問題をめぐって、政府が「北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結する」としていることに関連して、河野外務大臣は参議院外交防衛委員会で、「帰属」と「主権」は同じ意味だという解釈を示しました。

北方領土問題をめぐっては、政府が北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するとしている一方で、ロシアのプーチン大統領は、先の日ロ首脳会談後に、日ソ共同宣言では、平和条約締結後に日本に引き渡すとされている歯舞群島と色丹島について「どちらの主権のもとに島が残るのかは書かれていない」と発言しました。

これに関連して、河野外務大臣は20日の参議院外交防衛委員会で「『帰属』とは領土問題の文脈で言えば、一般には『主権の存在』を意味する。『主権』とは国際法上、国家が自国の領域において有する、他の権力に従属することのない最高の統治権のことで、国家の基本的地位を表す権利を意味する」と述べました。

そのうえで、「島は日本に帰属する」という表現と「島の主権は日本にある」という表現は同じかと問われたのに対し、「その理解でよい」と述べました。

一方、色丹島が返還された場合に、すでに住んでいるロシア人の処遇をどうするかについては、「交渉前に考え方を対外的に申し上げるのは差し控えたい」と述べるにとどまりました。