いトンネルの先に
一筋の光が」北方領土元島民

14日に行われた日ロ首脳会談を受けて、北方領土の元島民などでつくる団体が北海道根室市で会見を開き、平和条約交渉を加速することで合意したことについて、「一筋の光が見えたような気がした」と述べ、一定の評価をする考えを示しました。

安倍総理大臣は14日、ロシアのプーチン大統領と会談し、「平和条約を締結したあと、歯舞・色丹を引き渡す」とした、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意したと明らかにしました。

これを受けて北方領土の元島民などでつくる千島歯舞諸島居住者連盟が14日夜、会見を開きました。

この中で、国後島出身の宮谷内亮一根室支部長は「いままでの73年の暗いトンネルの先に一筋の光が見えたような気がした」と述べ、今回の合意について一定の評価をする考えを示しました。

そのうえで宮谷内支部長は「四島返還を望むことに変わりはありませんが、日ソ共同宣言を一つの出発点として段階的に返還を求めていくという選択肢もあると思う。返還に向けたしっかりした道筋を示してほしい」と話していました。