ガーシー参院議員「本会議に出席し陳謝文」与野党の反応は

国会への欠席を続け「議場での陳謝」の懲罰処分となったNHK党のガーシー参議院議員は参議院に対し、帰国して本会議に出席し、陳謝に応じるとした文書を提出しました。

ガーシー参議院議員は、UAE=アラブ首長国連邦に滞在しているとして、去年の初当選以降、一度も国会に登院しておらず、参議院は先週、4つある懲罰処分のうち、3番目に重い「議場での陳謝」とすることを決め、石井議院運営委員長が、ガーシー議員側に対し応じる意思があるか回答を求めていました。

回答期限は2月27日午前11時までとなっていて、これを前に、ガーシー議員の秘書が、石井委員長に文書を提出しました。

文書は、ガーシー議員本人の名義で「本会議に出席し、議決に従い、陳謝文を朗読する」としています。

石井委員長は尾辻参議院議長らに報告すると応じました。

ガーシー議員が「議場での陳謝」に応じる意思を表明したことから、議院運営委員会では、陳謝を行う本会議の日程などを協議することにしています。

「陳謝文」の内容は

懲罰処分である「議場での陳謝」は、あらかじめ決められた文言を本会議で読み上げる形式をとります。

ガーシー議員が参議院の本会議で読み上げることになっている「陳謝文」は、参議院の懲罰委員会で文案が協議され、懲罰処分を決めた2月22日の本会議で合わせて決定されました。

「陳謝文」では「参議院議員として、国会に登院し、審議に参画すべき立場であるにもかかわらず、議院運営委員会理事会の了解を得ないまま海外に滞在し、国会法や参議院規則に違反して召集に応じず、議長から『招状』を受け取った日から7日が経過したにもかかわらず、故なく本会議に出席しなかった」となっています。

そのうえで「院内の秩序を乱し、参議院の信用を失墜させたことは誠に申し訳なく、深く自責の念に堪えません。ここに謹んで陳謝いたします」となっています。

自民 茂木幹事長「国会審議に継続して参画を」

自民党の茂木幹事長は、記者会見で「ガーシー議員には、1日も早く帰国して参議院の決定に従って陳謝を行い、国会審議に継続して参画することで国民の負託に応えてもらいたい」と述べました。

自民 世耕参院幹事長「当然のことだ」

自民党の世耕参議院幹事長は記者団に対し、「当然のことだ。あとは議院運営委員会などで日程をしっかり組み立ててほしい」と述べました。

立民 岡田幹事長「陳謝して海外に帰らず国会出席を」

立憲民主党の岡田幹事長は、訪問先の神戸市で記者団に対し「国会に出て仕事をすることは、国会議員にとって最も重要な役割だ。それを拒んできたことがニュースになっているのは非常に遺憾で、しっかり陳謝して、国会に引き続き出席してもらいたい。すぐ海外に帰ってしまうのでは、全く陳謝の意味がない」と述べました。

維新 藤田幹事長「陳謝するのであればよいこと」

日本維新の会の藤田幹事長は記者団に対し「帰国して登院し、実際に陳謝するのであればよいことだ。議員の責務を果たしていくという表明を議場でやることは まだオンライン国会が整備されていない今、義務の果たし方としてやってもらいたいという立場だ」と述べました。

共産 小池書記局長「当然応じるべきだ」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「参議院として合意した『議場での陳謝』には当然応じるべきだ。参議院の総意に応えるという当然の行動を求めたい。その後については、対応を見て判断していくべきで今から決められる問題ではない」と述べました。

国民 古川国対委員長「出た結論に従うのは当然」

国民民主党の古川国会対策委員長は記者団に対し、「今のルールにのっとった行動をとることは議員としての大前提で、出た結論に従うのは当然だ」と述べました。