コロナ感染確認 島根県で過去最多 丸山知事「最も厳しい」

島根県 新型コロナ 新たに755人感染確認 過去最多

島根県は、新たに755人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。
島根県で一日に発表された感染確認としては過去最多です。
島根県内の感染確認は2万1844人となりました。

飯塚 出雲市長「緊急事態だ」

新型コロナウイルスの感染が急拡大している島根県出雲市の飯塚市長は、緊急の会見を開き「出雲市にとって緊急事態だ」と述べ、感染予防対策の徹底を市民に強く求めました。

5日に発表された感染者755人のうち、54%に当たる410人が出雲保健所管内となるなど、出雲市では新型コロナの感染が急拡大しています。

緊急の会見を開いた出雲市の飯塚市長は、新型コロナの感染が急拡大している理由について、市内にある事業所や家庭での感染拡大など、さまざまな要因で感染が広がっているとの認識を示したうえで「出雲市にとって緊急事態だ」と述べました。

そして、▽不要不急の外出を控えるとともに、▽マスクの着用や部屋の換気をはじめとする基本的な感染予防対策の徹底や▽早めのワクチン接種などを市民に強く求めました。

また、飯塚市長は、保育園や幼稚園などで職員が感染して休園が相次いでいるとして、6日から当面、家庭で子どもの保育が可能な場合は、できるだけ登園を控えるよう呼びかけました。

さらに、小中学校で感染が拡大するおそれがある場合は、学校単位で臨時休校にすることを検討する考えを示しました。

飯塚市長は「これまでのように普通の生活をするとさらに感染が拡大するおそれがあるので、感染予防の対策を徹底してほしい」と述べました。

島根 丸山知事「飛び抜けて 最も厳しい」

島根県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることについて、丸山知事は「今の状況は、これまでよりも飛び抜けて、最も厳しいという認識だ。感染拡大の原因も追い切れていない部分があり、現状で県ができる対策を講じていきたい」と述べました。

保健所の体制・飲食店の人数制限を強化へ

島根県は5日、対策本部会議を開き、感染者数が特に増加している出雲保健所で、感染者と連絡をとる業務などが滞っていることが報告されました。

県は、出雲保健所の業務がひっ迫しているとして、5日から事務職の職員50人を追加で応援に出すことを決めるとともに、調整を進めて今後さらに50人を追加し、保健所の体制を強化することを確認しました。

一方、飲食店を利用する際の人数の制限について、これまで4人以下とするよう求めていた松江市、出雲市、安来市、それに、雲南市の4つの自治体に加え、7日からは、4つの自治体以外でも8人以下とするよう新たに県民に要請することを決めました。

島根県感染症対策室「BA.5への置き換わりが進む」

県感染症対策室の田原研司室長は、「オミクロン株のうち、より感染が広がりやすいと指摘される、『BA.5』への置き換わりが進んでおり、今回の『第7波』では、60歳以上の感染も目立っている。高齢で基礎疾患があると中等症以上となるリスクがあるほか、感染拡大地域も、出雲市や松江市などの東部だけではなく、大田市や浜田市などのほかの自治体にも広がりをみせるなか、県民にはいま一度、基本的な感染防止対策を徹底してほしい」と述べました。

JR松江駅前では不安の声

島根県で感染確認の発表が過去最多となったことを受けて、JR松江駅前では不安の声が聞かれました。

60代の女性は「700人以上という多さにはただただ驚きました。もう少し何かしらの制限が必要になるのではと思いました」と話していました。

30代の男性は「職場でも、家族が感染した人などがじわじわ増えている傾向です。個々人ができる感染対策をして身を守っていくしかないです」と話していました。

50代の女性は「拡大ペースが速くて不安です。マスクを外している人も増えているので、改めて引き締めが必要だと感じます。やはり一人一人の心がけが大切だと思うので気を付けていきたいです」と話していました。