磁石飲み込む事故 法規制など国に検討求める 消費者庁

消費者庁の安全調査委員会は、ごく小さい強力な磁石のおもちゃを子どもが誤って飲み込む事故が起きているにもかかわらず、日本では、製造や販売、輸入を規制する法令がないとして、法規制などを検討するよう国に求める報告書をまとめました。

誤飲事故が起きているのは、マグネットボールやマグネットキューブと呼ばれる球状や立方体の形をした、ごく小さく強力な磁石のおもちゃで、主に数十個の「マグネットセット」として、子ども向けに販売されています。

事故は、2017年1月から2月25日までのおよそ5年間で11件確認され、中には飲み込んだ磁石によって消化器官に小さな穴が開いたケースもあるということです。

誤飲した年代は3歳までが最も多く、中には37個誤飲したケースもあったということです。

報告書では、磁石のおもちゃは製造や販売、輸入を規制する法令が日本にはなく、誤飲の危険性の表示が無いまま販売されている実態があるとして、こうしたおもちゃについて法規制を行うことなどを国に求めています。

消費者事故調の中川丈久委員長は「最悪死に至ることもある危険性があるという認識を持ってもらいたい。おもちゃではないと考え、子どもの手に渡ることがない、飲み込むことがない環境作りが重要だ」と話していました。