佐渡金山 世界文化遺産登録
推薦書を提出

世界文化遺産への登録を目指して、政府は、新潟県の「佐渡島の金山」をユネスコに推薦することを、1日の閣議で了解し、推薦書を提出しました。
「佐渡島の金山」は、17世紀、世界最大の金の生産地で、江戸時代を通じて徳川幕府を支えた最も重要な鉱山だとされています。

政府与党内には、韓国が、朝鮮半島出身の労働者が強制的に働かされた場所だと反発していることも踏まえ、慎重な対応を求める声もありましたが、岸田総理大臣は先週、「けうな産業遺産として高い評価がある」として、新潟県などの要望通り、ユネスコに推薦する方針を表明しました。

これを受けて政府は1日午前の閣議で、「佐渡島の金山」のユネスコへの推薦を了解しました。

そして、申請の期限を前にした日本時間の1日午後6時半にパリの事務局に推薦書を提出しました。

今後、ユネスコの諮問機関の現地調査などを経て、来年夏ごろ開催される世界遺産委員会で、登録の可否が判断されます。

委員会には、推薦に際して関係国との対話を促す指針があることから、政府は、韓国側に日本の立場を丁寧に説明していくとともに、新たに設けたタスクフォースで国際社会の理解を得るための戦略を練るなど、登録実現に向けた準備を本格化させる方針です。

政府 国際社会理解の戦略タスクフォース初会合を開催

政府は、1日夕方、滝崎官房副長官補をトップに内閣官房や外務省、文部科学省の局長級のメンバーが参加し、国際社会の理解を得るための戦略を練るタスクフォースの初会合を開きました。

会合では「佐渡島の金山」の世界文化遺産への登録実現に向けて、各省庁が横断的に取り組んでいくことを確認し、今後、必要に応じて随時、会合を開き、対応を検討していくことになりました。