妻と自宅療養中感染男性死亡
10日以上電話応答なく

新型コロナウイルスに感染し自宅で療養していたさいたま市の60代の男性が、今月27日に死亡しているのが見つかりました。

さいたま市によりますと、市内に住む60代の男性は、今月11日に新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

男性には糖尿病の基礎疾患がありましたが、症状は軽かったため自宅で療養することになり、翌12日と13日には、市の保健所が電話で健康観察を行っていたということです。

このとき血液中の酸素の値も問題がなかったことなどから、市は入院調整をする必要性はないと判断し、13日に、県の委託を受けた「宿泊・自宅療養者支援センター」に引き継ぎました。

その後、支援センターが自動音声の電話や直接の電話をかけ続けましたが、10日以上にわたって応答がなく、今月27日になって別居していた家族が連絡がつかないことを心配して様子を見に行ったところ、死亡しているのが見つかりました。

市によりますと、警察の調べで、男性は2日前に死亡していたとみられるということです。

男性には同居している妻がいましたが、妻も新型コロナに感染して同じ時期に自宅療養をしていました。

妻からも男性の体調の変化についての連絡はなく、妻は症状が悪化していたため男性の死亡が見つかった27日に入院したということです。

一方、男性が亡くなったいきさつについて、支援センターに健康観察を委託していた埼玉県は情報がなく答えられないとしています。

重症者2110人 19日連続過去最多

厚生労働省は、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、2110人になったと31日発表しました。

これまでで最も多かった30日の発表から35人増加し、19日連続で過去最多となっています。

死者60人超は第5波で最多

新型コロナウイルスに感染して死亡した人の発表は、全国で合わせて65人に上りました。

1日の死亡の発表が60人を超えるのは、ことし6月16日以来で、この夏の感染拡大の第5波では最も多くなりました。

東京 2909人感染確認 9日連続前の週を下回る

東京都内では31日、新たに2909人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、9日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。

東京 3人が自宅療養中に死亡

また、都は、感染が確認された40代から90代までの男女あわせて15人が死亡したことを明らかにしました。

このうち3人は自宅療養中に亡くなったということです。

40代の男性は…

40代の男性は、8月4日に感染が確認され、発熱とせきの症状がありましたが軽症と判断されて入院調整は行われませんでした。
保健所が健康観察を行っていましたが8月10日に連絡がとれなくなり、その後、自宅で亡くなっているのが見つかったということです。
男性は1人暮らしで、脳に疾患があったということです。

50代の男性は…

50代の男性は、8月13日に感染が確認され、発熱とせきの症状があったものの軽症と判断されて入院調整は行われませんでした。
8月23日に連絡がとれなくなったため、保健所の職員が自宅を訪ねたところ、亡くなっているのが見つかりました。
男性は1人暮らしで、糖尿病や高血圧の基礎疾患があったということです。

80代の女性は…

80代の女性は、糖尿病を患い、心臓や脳にも疾患があったため、訪問診療を受けていました。
8月21日に感染が確認されたあとも、家族や医師の判断で自宅で療養していましたが、5日後の8月26日に亡くなったということです。

第5波に入って、今月、自宅療養中に死亡した人は、これで24人になりました。

一方、死亡が発表された15人のうち60代の男性と90代の女性は、ワクチンを2回接種していました。

ワクチンを2回接種したあとに感染して死亡した人は、7月19日以降、都が確認しているだけで14人だということです。

これで都内で感染して死亡した人は2493人になりました。