病歴確認の診療支援システム
ワクチン接種に初運用 香川

新型コロナウイルスの高齢者へのワクチン接種で、香川県坂出市では、医師らが訪れた人たちに重い副反応を引き起こす病歴などがないか、その場で確認できるシステムの運用を全国で初めて始めました。

香川県では高齢者へのワクチン接種のうち、集団接種が一部の自治体で15日から始まり、このうち坂出市ではショッピングモール内にある公民館で、およそ70人が接種を受けました。

この中では医療機関が診療報酬を請求する際に出すレセプト=診療報酬明細書の情報をもとに、接種を受ける人の情報をデータベース化して管理する診療支援システムの運用が始まりました。

接種を受ける人には、保険証をもとにQRコード付きのカードが受付で発行されます。

問診の際、このカードを専用の端末にかざすと瞬時に病歴や投薬記録などが表示され、医師が重い副反応を引き起こすおそれの病歴などがないか確認していました。

香川県などによりますと、こうしたシステムが運用されるのは全国で初めてだということです。

坂出市医師会の桑原和一副会長は「口頭での問診では、接種を受ける人の記憶を元に不十分な情報でも医師が接種の可否などを判断するしかないが、システムを使えば正確な情報を簡単に閲覧でき、接種会場での人の流れもスムーズになることが期待できる」と話していました。