“ハローワーク非正規職員の
待遇改善を” 要請書提出

新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人などを支援する、ハローワークの非正規職員が契約を更新されない「雇い止め」におびえながら働き続けているとして、改善を求める要請書を厚生労働省に提出しました。

15日は、ハローワークで働く非正規職員などが厚生労働省を訪れ、待遇改善を求める2万2000人余りの署名と要請書を担当者に手渡しました。

要請書などによりますと、ハローワークで働く非正規職員は1年の契約を繰り返し更新して長年働き続けるケースが多い一方で、少なくとも3年に1回は自分のポストが一般に募集される「公募」の対象となります。

このため、契約を更新されない「雇い止め」におびえながら仕事を続けていて失業者の就職支援などの専門性を維持できないとして、「公募」を撤廃し安心して働き続けられるよう改善すべきだとしています。

また、年齢や契約更新の回数などを理由とする一律の「雇い止め」をやめることや、契約が更新されない時は1か月以上前に本人に通知し、再就職の支援も強化するよう求めています。

これに対して、厚生労働省は「公募については、人事院規則などに基づき行っていて独自で見直すことは難しい。一律的な「雇い止め」はしておらず再就職支援も行っている」などとしています。

厚生労働省によりますと、ハローワークなどで働く非正規職員は年々増える傾向にあり、今年度は新型コロナウイルスの影響で大幅に増員され、およそ3万8000人の職員のうち、非正規職員は73%に上ります。

要請書を提出したハローワークで働く50代の非正規職員は「10年以上働き続けていますが来月で雇い止めにされる可能性があり、失業者の相談に応じながら私たち自身も失業の不安を抱えています。精神的に追い詰められて体調を崩してしまった同僚も見てきたので、安心して働けるようにしてほしい」と話しています。