本営陸軍部の地下ごう
公開へ 市ヶ谷 防衛省

戦後75年の節目となることし、大本営陸軍部が置かれていた東京・市ヶ谷にある地下ごうを防衛省が一般に公開することになりました。

東京・市ヶ谷にある防衛省の敷地には、太平洋戦争中、旧日本陸軍の最高司令部にあたる大本営陸軍部や陸軍省などが置かれ、地下には空襲に備えて地下ごうが作られました。

この地下ごうは戦後、限定的に公開されていましたが、内部の老朽化とともに耐震性が問題となり、非公開となっていました。

その後、耐震工事は完了し、防衛省がこの地下ごうを一般に公開することになりました。

地下ごうは厚さおよそ1メートルのコンクリートで覆われ、地下およそ15メートルの位置にあります。3本のトンネルで構成されて、広さは1300平方メートル余り、陸軍大臣の執務室やトイレなどの跡があり、およそ200人が生活できたという記録が防衛省に残されています。

外部から見つからないよう、通気口の地上部分は、石灯籠とつながっています。

防衛省は当初、来月1日に一般公開する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、状況を見極めながら改めて公開日を決めることにしています。

防衛省広報課の須賀芳夫事務官は「歴史に触れながら、平和を考える機会にしていただければ」と話していました。