子炉の関連施設 台風で倒壊
放射性物質漏れなし 茨城

台風15号の影響で、茨城県にある日本原子力研究開発機構の研究用の原子炉の関連施設が倒壊しました。研究用原子炉は停止していて放射性物質の漏れはなく、けが人はいないということです。

日本原子力研究開発機構によりますと、9日午前7時40分ごろ、茨城県大洗町の大洗研究所にある材料の試験などを行う研究用原子炉を冷却する施設が倒壊しているのを作業員が見つけました。

施設の一部は木造で、中には原子炉を冷やす高さ16.5mの設備が入っているということです。

原子力機構が公開した画像には、施設全体が大きく潰れ、冷却塔につながる外の配管が曲がって倒れている様子がわかります。

研究用の原子炉は13年前に運転を停止し廃止に向けた準備中で、核燃料は取り出されていて、冷却塔にも放射性物質はなく外部への漏えいはないということです。

けが人もいないということです。

日本原子力研究開発機構は台風の強風で倒壊したとみていて、当時の状況と詳しい原因を調べています。

モニタリングポスト データ送信不能 千葉

原子力規制庁によりますと、台風の停電の影響で午後4時現在、千葉県に設置している放射線量を測定する装置「モニタリングポスト」7基のうち1基で、観測データが送信できなくなっているということです。

このモニタリングポストは原子力規制庁が平常時の環境中の放射線量を観測するために設置したもので、原発事故の際に高精度な観測を行うモニタリングポストとは違い、停電で停止しても運用上の問題はないとしています。

原子力規制庁は原因を調べるとともに復旧を急いでいます。