10連休に備え保育事業へ
補助加算などの対応方針

ことし春の皇位継承に伴う10連休に備えて、政府は国民生活に影響が出ないようにするための対応方針を取りまとめ、連休中も休めない保護者のニーズに応えるため、保育施設の一時預かり事業への補助を加算する制度の創設などを盛り込みました。

ことし春の皇位継承に伴い、4月27日から5月6日までが10連休となり、公共機関なども休みとなることに備え、政府は国民生活に影響が出ないようにするための対応方針を取りまとめました。

それによりますと、連休中も休めない保護者のニーズに応えるため、この期間にかぎって、保育施設の一時預かり事業への補助を加算する制度を創設するほか、自治体を通じて保育事業者に対して、受け入れ人数の拡充などを要請するとしています。

また、時給や日給で働く労働者の収入が減ることに備えて、雇用主に対し、有給休暇としたり、臨時の手当を出したりするなど、適切な配慮を呼びかけるとしています。

さらに、人手不足が深刻な運送業では、連休前後で運送依頼が集中しないよう、事前に荷主との間で調整を行うよう周知するほか、医療や介護サービス、ライフライン、それに一般ごみの収集などの分野でも支障が出ないよう、国民に対する情報の提供を積極的に行うとしています。

東京 品川区は休日保育を実施決定

東京 品川区は、これまでも公立と私立の合わせて3つの保育園で、年末年始を除く日曜日と祝日に子どもを預かる「休日保育」を行ってきました。

この「休日保育」を10連休中も行うか検討した結果、保護者のニーズが高いとして、例年の大型連休と同じ態勢で実施することを決めました。

このうち、2つ公立の保育園については、区内に40余りある保育園の保育士が交代で勤務を担当し、3つの園で合わせて60人程度の子どもを受け入れることにしています。

また、通常は毎日納入されている給食の食材については、比較的日持ちのするものを3日おきに納入してもうらよう業者と調整しました。

30代の母親は「万が一仕事になってしまった時を考えると、連休であっても預けられるのは安心です」と話していました。

品川区保育課の吉田義信担当課長は「10連休の対応は経験したことがありませんが、周知を図り、つつがなく乗り切れるよう準備を進めたい」と話していました。

東京 足立区は保育所も10連休

一方、東京 足立区では、公立と私立のすべての認可保育所が、暦どおりの休みとなります。

このため、民間企業などが運営する区内の認証保育所の中には、連休中の受け入れ態勢に関する保護者からの問い合わせが、例年の同じ時期の2倍以上に上っている所もあります。

保護者からの要望を踏まえながら、10連休の間のどの日に子どもを受け入れるか、今後、検討するということです。