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新潟 花粉の飛散 2023年 過去10年で最多 いつまで?ピークは?

新潟県では「南風に注意!」
  • 2023年03月10日

新潟県内では今シーズン、非常に多い量のスギ花粉が飛散すると予想され、新潟市東区のクリニックには花粉症の症状を訴える人が次々と訪れていました。なぜ2023年は花粉が多いのか、またどんなことに気をつけた方がいいのでしょうか。

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花粉 過去10年で最多の予報!

スギ花粉の飛散量は雄花の芽の数に比例しますが、環境省の調査では雄花の芽の数は今シーズン、
全国34の都府県のうち東北南部から九州にかけての23の都府県で過去10年間の平均を上回っています。

特に新潟、福島、東京、神奈川、富山、石川、京都、兵庫、岡山、鳥取、広島、福岡の12の都府県では過去10年間で最も多く、花粉の飛散量が非常に多くなると予想されます。

具体的には、平均と比べて新潟は184%

このほか▼福島は178%、▼東京は150%、▼神奈川は194%、▼富山は221%、▼石川は175%、▼京都は166%、▼兵庫は135%、▼岡山は204%、▼鳥取は240%、▼広島は153%、▼福岡は191%となっています。

新潟市の耳鼻咽喉科では?

新潟市東区にある耳鼻咽喉科の「空港前クリニック」では3月に入ってから、花粉症の症状を訴えて診察に訪れる人が急増し、取材に訪れた3月9日は午前中だけでも30人ほどの姿がみられました。

このうち30代の男性は特に鼻づまりの症状がひどく、検査の結果、スギ花粉のアレルギーがあることが確認されたということです。

男性は「目のかゆみや鼻づまりがひどいのでことしは診察を受けに来ました。ショックですが、アレルギーとうまくつきあっていきたい」と話していました。

クリニックの川崎※克院長は「ことしはスギ花粉の量が多く、きのう(8日)独自に空間を観測したところ、1平方センチメートルに800個以上という恐ろしい数の花粉がついていました。ことしから花粉症を発症する人も結構います」と話していました。※サキは「立」の崎

また、対処方法について川崎院長は「眼鏡やマスクを着用して花粉を体につけないことが重要です。症状がひどい場合は薬を飲むなどの治療が必要になります。ことしの春は天気がよくて暖かい日はできるだけ外に出ないほうがいいと思います」と話していました。

南風に注意!

NHK新潟放送局で気象コーナーを担当する気象予報士の加藤直樹さんに話を聞きました。

花粉の飛散はすでにピークに入っていて、3月いっぱいはこうした状況が続くとみられるということです。

今シーズン花粉が多い背景について加藤さんは「花粉の飛散量には前の年の夏の天気の影響が大きいと言われています。去年の夏は気温がかなり高く日照時間がしっかりとあったことで、花粉を飛散させる花の芽の成長が順調に進んでいるとみられています」としています。

その上で、花粉の飛散が特に多くなる状況について「新潟県ではからっと晴れて南風が吹くときは特に多くなる傾向があります。低気圧が日本海を進み高気圧が南や東から県内を覆う時は高気圧から低気圧に向かって南寄りの風が吹きやすくなり、山から市街地に向かって花粉が運ばれやすくなっていきます。新潟市では2月28日にスギ花粉の飛散が本格的に始まりましたが、その日は北陸地方で「春一番」となるやや強い南寄りの風が観測された日でもありました。近いところではこの土日(11・12日)にかけて花粉の飛散量が多くなりそうで、症状のある方は入念に対策してください」と話しています。

  • 加藤直樹

    気象予報士

    加藤直樹

    秋田放送局を経て新潟放送局1年目。休日は山登りをしながら空を眺めています。

  • 草野大貴

    新潟放送局 記者

    草野大貴

    徳島局から2022年8月に新潟に赴任。

  • 野口恭平

    新潟放送局 記者

    野口恭平

    2008年入局 徳島放送局、報道局経済部を経て新潟放送局へ。幼いころから南魚沼市で年末年始を過ごす。現在は経済を担当。私も耳鼻科を受診。

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