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須賀健太さん主演 清里舞台のFMシアター 収録現場リポート

NHK-FM「FMシアター」 5月11日午後10時~ らじる★らじるで1週間聴き逃し配信
  • 2024年04月23日

オーディオドラマの舞台裏 その秘密とは…!?

山梨県北杜市清里を舞台に、NHK甲府放送局が制作するFMシアターようこそ喫茶トマリギへ」(放送はNHK‐FMで5月11日夜10時)。先日、東京渋谷の放送センターで収録が行われ、須賀健太さん西村まさ彦さん大後寿々花さんらがマイクの前で熱演を披露しました。音だけで作るオーディオドラマの世界。その舞台裏はどうなっているのか――。スタジオの様子などについて、演出を担当したディレクターがご紹介します。

4月18日午前、東京渋谷・放送センター内のとあるスタジオ。ここで、FMシアターの収録が行われます。広さは約150平方メートル。最初に入ってみた印象は「意外に広い……!」ということでした。かつてラジオドラマの舞台裏を描いたコメディ映画(西村まさ彦さんも出演!)がありましたが、スタジオはそのイメージに近い感じ。この日の本読みとリハーサルも、スタジオ内に机を並べ、出演者と脚本家、演出が一同に会して行います

意外に広い……!収録スタジオ(写真は本読みの前の様子)

午後2時、主演の須賀健太さん西村まさ彦さん大後寿々花さんら、出演者が集まったところで、本読みとリハーサルを始めます。まずは企画者として、制作の意図を説明します。今回のFMシアターは、かつて私が作ったドキュメンタリーに着想を得ていること、清里で今も力強く生きている人たちを描きたいこと、そして多くの人に清里に興味を持ってほしいこと……などを話しました。脚本の細見大輔さんにも同席してもらい、作品に込めた思いを語ってもらいます。
その後、冒頭から終わりまで、一度通して脚本を読んでもらいます。休憩を挟んだ後、最初に聞いた印象などを伝え、シーンごとに登場人物の状況を共有したり、声の調子を修正したりしていきます。すべてのシーンで修正を終えてこの日は解散。時計の針は午後5時を回っていました。

翌19日午前10時、いよいよ収録が始まります。前日の本読みで並べていた机は片づけられ、スタジオ内に合計7本のマイクが置かれます。コロナ禍以前は、もっと少ない数のマイクで収録していたそうですが、今は感染対策のため、出演者ごとに別々のマイクが用意されています。

収録直前のスタジオの様子 7本のマイクが置かれている

収録は、シーンごとに順番に録っていく順録り」で行いました。それぞれのシーンを収録する前にリハーサルを行い、微修正した後、本番……という流れを繰り返していきます。つまり、どのシーンも最低2回演じてもらうことになりますがあるシーンだけは、リハーサルをせずに1発録りで収録しました。物語の終盤、かなりシリアスなシーンでしたが、出演者の皆さんの熱演に感動し、鳥肌が立ったことを覚えています。

演出や脚本家、技術スタッフらは、スタジオに隣接する副調整室にいます。ここでは、音声のレベルを調節したり、リテイクするかどうかを判断したりします。手練れの出演者の皆さんのおかげで、収録は終始和やかに、順調に進んでいきました。

副調整室から見たスタジオの様子(撮影は前日の本読み時に)
立ったまま出演者の様子を確認しながら演出する

演出の私は、副調整室内では基本的に立ったまま。出演者の皆さんの様子をガラス越しに確認しながら、収録を進めていきます。トークバック(TB)という専用のマイクを使って、スタジオ内の皆さんとやり取りをしますが、演技に関する込み入った話をする時には、直接やり取りするためにスタジオに入ります。このため、副調整室とスタジオを何往復もしました。すべてのシーンを録り終えたのは、午後4時半過ぎでした。
収録の舞台裏は、5月31日(金)放送の「#金曜やまなし」で詳しくお伝えします!

放送はNHK‐FM 5月11日(土)夜10時 お楽しみに!

【放送日時】
FMシアター『ようこそ喫茶トマリギへ』(甲府放送局制作)
作 細見大輔
NHK‐FM 2024年5月11日(土)午後10時~午後10時50分(全1回)
NHKネットラジオ らじる★らじるで「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)

【出演者】
須賀健太 西村まさ彦 大後寿々花
三上一朗 津田匠子 及川いぞう 白須慶子
サツマカワRPG 佐々木直輝 御園紬 藤原優紀(NHK甲府アナウンサー)

【あらすじ】
東京のレストランで働く料理人、小林清春。30歳を過ぎ、ひょんなことから故郷の山梨県北杜市清里に戻り、自分の店を開く。だがオープン直後にも関わらず、店には閑古鳥が鳴き、おまけに清春が嫌う父親・清一まで現れる。「ここで一緒に働きたい!」と頼む清一に、「店をつぶして母さんに迷惑かけたあんたとはやらない」と追い払う清春。実は、父親が喫茶店経営に失敗し、借金を作ったせいで逃げるように清里を離れた過去を持っていた。そんなある日、幼馴染の坂本葵が店にやって来る。「お父さんのことを知った方がよろしいかと」。やがて清春は、清里の人たちとの交流を通して父親の過去を知る。清里を舞台に父と子が織りなすハートフルコメディ。

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