いぼ痔とは?チェック方法と進行度別にみる症状、治療法

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いぼ痔とは?原因と症状について

いぼ痔とは?

私たちの肛門には、便やガスが漏れるのを防ぐ「肛門クッション」と呼ばれる弾力に富んだ組織があります。この肛門クッションには多くの血液が流れていて、何らかの原因で負担がかかると、うっ血するなどして腫れてくることがあります。これが「いぼ痔(じ)」です。とくに、肛門の奥側(歯状線より上)にできたいぼ痔を「内痔核」、肛門の出口側(歯状線より下)にできたいぼ痔を「外痔核」といいます。一般的に「いぼ痔」というときは、内痔核を指すことが多いです。

いぼ痔(内痔核)の症状ですが、歯状線より上の直腸粘膜には痛みを感じる神経がないため、痛みはありません。けれども、いぼが大きくなって肛門から出てくると、鈍痛が起こることが多くなります。

また、直腸粘膜は非常に軟らかいので、排便時に便との摩擦によって傷つき、出血しやすいのも内痔核の特徴です。出血は少量のこともあれば、便器いっぱいに真っ赤な鮮血がつくほど多量のこともあります。ほかには、かゆみを伴ったり、透明な粘液で下着を汚したりすることもあります。

あなたは大丈夫? いぼ痔になりやすいタイプをチェック

いぼ痔になりやすいタイプ

次のような項目に当てはまる人は、肛門クッションに負担をかけ、いぼ痔になりやすいと考えられますので、注意しましょう。

  • 便秘しやすい
  • 排便時に強くいきむ
  • トイレに長時間座っている
  • 長時間座ったままでいることが多い
  • 重いものを持つことが多い
  • 辛いものをよく食べる
  • 妊娠・出産

進行度別 いぼ痔(内痔核)の治療

進行度別 いぼ痔(内痔核)の治療

基本的に、いぼ痔(内痔核)の治療は、4段階の進行度に応じて考えます。

◆Ⅰ度
出血することがあるが肛門からいぼが出てくることはない。生活習慣の改善や症状を改善する薬(座薬や軟こう)といった「保存療法」で対処可能。

◆Ⅱ度
いぼが大きくなり、排便時に肛門から出てくるが、排便後は自然と元に戻る。保存療法に加え、「ゴム輪結さつ法」「硬化療法(注射)」も検討される。

◆Ⅲ度
肛門から出てきたいぼを指で押し込まないと戻らなくなってしまった状態。「ゴム輪結さつ法」「硬化療法(注射)」に加え、「手術」が検討されることもある。

◆Ⅳ度
肛門から出てきたいぼを指で押しても戻らなくなってしまった状態。「手術」が必要になるケースが多い。

生活習慣の改善や薬といった保存療法は、いぼ痔の悪化や再発を防止するためにも、すべての段階で大切です。便秘の改善や肛門に負担をかけない生活習慣を心がけましょう。

ゴム輪結さつ法

「ゴム輪結さつ法」は、専用の医療器具を使っていぼ痔の根元を小さなゴム輪で縛り、いぼへの血流を止めることで徐々にいぼをえ死させる治療法です。いぼはゴムと一緒に1週間ほどで自然と脱落します。
治療中や治療後の痛みが少ない治療法で、麻酔を使わず外来で処置を受けられます。ただし、抗凝固薬を服用している場合や、いぼが大きすぎたり小さすぎたりする場合などには行うことができません。

硬化療法(注射)

硬化療法

「硬化療法」は、いぼ痔の根元に特殊な薬(硬化剤)を注射して、いぼを硬く小さくする治療法です。いぼを固めることで、出血や肛門から出てくるのを防ぎます。
いぼの程度によっては日帰りで行う場合もありますが、基本的には2~3日程度の入院が必要です。

いぼ痔の手術

いぼ痔の手術

いぼ痔(内痔核)の手術で、現在最も広く行われているのが「結さつ切除術」という手術法です。いぼ痔に通じる血管を糸で縛って血流を止め、メスでいぼを切り取ります。一般的に1~2週間程度の入院が必要です。Ⅳ度のいぼ痔だけでなく、Ⅱ度やⅢ度であっても、「排便のたびに指でいぼを押し込むのが煩わしい」「出血が続いてひどい貧血がある」など、本人が生活に支障を感じていれば手術を選択するケースもあります。

基本的に手術の翌日から入浴を再開するなど、ふだんどおりの生活を送ることが可能です。ただし、術後2週間程度は、「激しい運動」や「自転車」、「旅行」、「長時間座りっぱなし」、「刺激物」、「アルコール」は避けるようにしましょう。

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詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。

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