白内障の治療 白内障の手術と生活に合わせた眼内レンズの選び方

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白内障は一般的に手術で治療をする

白内障の治療

白内障の治療には、点眼薬による治療と手術があります。
点眼薬は進行を抑えるのが目的で、水晶体の濁りを取ることはできません。治療としては手術が行われるのが一般的です。

手術の時期については、自覚症状があり、白内障であると診断されているなら、手術に踏み切ってもよいでしょう。両目とも白内障になることが多く、その場合には、まず片方の目の手術を行い、一定期間をあけてから、もう一方の目の手術が行われます。手術は通常20~30分間ほどですみますが、目の状態によってはもっと時間がかかる場合もあります。

白内障の手術後、視力が回復する期間は人によって異なります。翌日からかなり見える場合もあれば、1か月程たってからよく見えるようになる場合もあります。

手術で入れる眼内レンズの選び方

手術で入れる眼内レンズの選び方

白内障の手術では、水晶体の前嚢(ぜんのう)の一部と後嚢(こうのう)を残して皮質と核だけを取り除き、そこに「眼内レンズ」を入れます。眼内レンズは、レンズ部分の直径が6mmほどで、両側についたループで水晶体の中に固定されます。

健康な目の場合、遠くを見るときに水晶体は薄くなり、近くを見るときは厚くなるというように、水晶体の厚みを変えてピントを調節しています。
しかし、水晶体の代わりに入れる眼内レンズは、厚みが変わらないのでピントを調節することができません。そのため、「どこにピントが合う眼内レンズを選ぶか」が大切になってきます。眼内レンズには、「単焦点レンズ」と「多焦点レンズ」があり、白内障の手術には主に単焦点レンズが使われています。

単焦点レンズと多焦点レンズ

単焦点レンズ

白内障の手術で使われる眼内レンズは、基本的に1か所だけにピントが合う単焦点レンズです。単焦点レンズは「遠く」「中間」「近く」の3つに分けられ、どこがはっきり見えるレンズにするかを選びます。

車の運転やスポーツをする機会が多い人は、遠くがはっきり見えるレンズがよいでしょう。テレビを見たり、料理をしたりするときには、中間の距離がはっきり見えるレンズが便利です。読書やパソコンの作業には、近くにピントが合うレンズが勧められます。
例えば、近くにピントが合うレンズを選んだ場合、中間の距離や遠くの物を見るときには、眼鏡が必要になります。

多焦点レンズ

多焦点レンズは、「遠くと近く」「遠くと中間」というように、2か所にピントが合う眼内レンズです。ただし、ピントが甘い、暗いところで細かい文字が見えにくい、見え方になじまないことがある、健康保険が適用されないため費用が高い、といった短所があります。
多焦点レンズを入れたけれど、うまくなじまず生活に支障をきたすような場合は、レンズを入れ替える手術をすることもあります。

白内障の手術の効果 視力改善だけでなく得られるメリット

眼内レンズで乱視、近視が矯正可能

眼内レンズの機能は多様化しています。単焦点眼内レンズ、多焦点眼内レンズともに、乱視を矯正するレンズが登場し、白内障の治療とともに乱視も治すことが可能になっています。近視がある人も、眼内レンズで矯正できるため、コンタクトレンズを使っている人は、コンタクトレンズなしで生活ができるようになります。

白内障の手術後にうつ症状や認知機能が改善

白内障手術後の変化

白内障手術の前後で患者さんの気分や認知機能の変化を調べた報告によると、手術後はうつ症状が改善したり、認知機能が改善したことがわかりました。白内障の手術には、見え方だけでなく、生活の質に関する効果も期待できます。白内障による視力低下が気になっている人は、我慢せずに早めに治療を受けましょう。

白内障のQ&A

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