金沢のホテルが無料のミュージアムに!
- 2023年11月09日
21世紀美術館、石川県立美術館、国立工芸館、県立能楽堂、金沢歌劇座…文化の厚みがすごい金沢市ですが、もっとハードルを下げて気軽に工芸品を楽しんでもらおうと、金沢市内のホテルで若手作家の作品が無料で展示されています。
(アナウンサー 浅野達朗)
金沢市内のホテルが無料のミュージアムに!
宿泊客のチェックインが一段落して、落ち着いた雰囲気のホテルのフロント。
そのすぐそばに展示されているのが…
陶芸のオブジェ。フランスのノートルダム大聖堂のステンドグラスや光を表現しています。
九谷焼の伝統技法を用いているということです。
今回、どうやって生中継をおこなったかと言いますと…(スマートフォンをインカメラに切り替える)
こうやって中継しています。
自分が持ったスマートフォンのカメラで撮影しながら、イヤフォンでスタジオのキャスター2人の声を聞きつつ、イヤフォンマイクのマイクで喋っています。
(伸縮式の指し棒の先端にマイクをテープで固定しています…)
(カメラを外側のカメラに戻して)この取り組み、「都心軸KOGEIプロムナード」という取り組みです。金沢市内の8つのホテルをプロムナード、散歩道に見立てています。
宿泊客はもちろん、そうでない人も自由にホテルに出入りして、若手作家の作品を見てもらおうという取り組みです。あわせて20人・31作品が展示されています。
国民文化祭のイベントの一つで、11月26日まで行われています。
さきほどの陶芸作品の作者・上端伸也さんです。
九谷焼の窯元に11年勤務して、現在は独立して作品を作られています。
ふだん、こういう工芸品は美術館などに置いてもらっているが、このイベントで、より工芸品を身近に感じて頂けるし、今後美術館にも足を運んでもらうきっかけになるのでありがたい。
さまざまなジャンルの若手の発表の場に!
「生中継」と言っても、カメラマン兼ディレクター兼リポーターの私と、もう一人のスタッフの計2人での小規模の中継。機動性があります。「かがのとイブニング」放送中に、違うホテルに移動しました。
2階のラウンジに、さまざまなジャンルの作品が展示されていて、宿泊客や利用者でなくても楽しむことができます。まずは陶芸。
こちらは木工の作品。
染織作品も。
いずれも、数々の賞を受賞している作家さん。そうした皆さんの作品を、無料でホテルの落ち着いた雰囲気の中でじっくり見られます。
ただ、「かがのとイブニング」の放送時間もあと少し。時間内にあともう1か所のホテに行けるのか…!?
展示するホテル側にもメリットが!
番組も終盤。3つ目のホテルに到着。日も暮れて金沢の夜景が見渡せます
フロント前に展示されているのが、こちらの作品。紺色と金色が夜空っぽい。
夜景と一緒に見ると、ロマンチックな気持ちに。
この取り組みは、こうして私たちが気軽に作品を見られる良さもありますが、一方で、ホテル側にもメリットがあります。このホテルは、観光地の近江町市場の近くにありますが、フロントが16階にあって、宿泊客以外は、ホテルに足を運びづらい作りになっています。
この取り組みに参加することで、観光客にホテルに足を運んでもらい、次回以降に宿泊してもらえるようPRなっていると言います。
この取り組み「都心軸KOGEIプロムナード」は、11月26日まで、金沢市内8つのホテルで行われています。