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シラベルケーネ!標識に描かれた“謎の動物”

  • 2023年07月07日

シカやサルなどが描かれた道路標識をご覧になったことが皆さんもあると思います。動物と車の事故を防ぐため、ドライバーに警戒を促す、あの標識です。そこに正体不明の動物が描かれていたら…。今回の「シラベルケーネ!」は警戒標識に描かれた“謎の動物”の正体を突き止めてほしい!という質問に答えました。

(NHK広島放送局 石津江里子キャスター 小室洋平)

現場へ 見に行ってみた🚙

標識があるという情報が寄せられたのは安佐北区安佐町の国道191号線です。安佐北区中心部の可部地区から車で走ることおよそ20分。標識は道路と太田川が平行している地点に何か所もありました。

近くでよく見てみると、“謎の動物”は大きくて太い尾っぽに丸いお尻。対照的に前足は小さく描かれていました。ちなみにひげは3本でした。看板の裏側を見ても動物の種類は書いておらず…(当然ですよね)。個人的には川の近く、ということで、カワウソやビーバーなのかなと思いました。

“謎の動物” その正体は…❓

そこで、道路を管理している広島市の安佐北区役所に取材したところ、あっけなく正体がわかりました。“謎の動物”はイタチだったんです。安佐北区役所によると、標識を設置したのは平成10年頃。当時、イタチと車の接触事故が複数回発生したそうで、車のドライバーに対して注意深い運転を促すために設置したそうです。安佐北区内には9基設置されているそうですよ。

安佐動物公園によると、イタチは雑食性で水辺や森、住宅地など、どこにでも現れるそうなんです。だから太田川沿いにも標識が立っていた、というわけです。

何を描いても大丈夫?🐒🦌

しかし、1つ疑問が…。どんな動物を警戒標識に描いてもいいものなんでしょうか?こちらの疑問は中国地方整備局に取材しました。
結論から書くと、どんな動物でもいいんです。標識の形状は法律の命令で「黄色・ひし形」で決まっているもの、中の絵は地域で生息する動物の種類に応じて、道路管理者が決めるものなんだそうです。
そこで、変わった動物の警戒標識がないか、北海道と沖縄の自治体や道路管理者に取材しました。すると、変わり種が見つかりました!

こちらは北海道鶴居村に立てられた標識です。シカと国の特別天然記念物のタンチョウがこちらを向いています。カラーで目を引きますよね。鶴居村はその名のとおり、北海道でも有数のタンチョウの越冬地ですが、道路を横断するタンチョウと車の接触事故が相次いでいるということで、このデザインの標識はことしに入って設置されたものです。

続いては沖縄県国頭村にあるヤンバルクイナの標識です。ヤンバルクイナは沖縄県北部の山原(やんばる)地域にだけ生息している鳥で、国の天然記念物です。ヤンバルクイナもタンチョウと同様に車と接触する事故が相次いでいます。
希少な動物を守ることはもちろん、車と人間が衝突する事故は人間にとっても、車が傷ついたり、大型の動物と衝突すれば、けがをするリスクがあります。動物の警戒標識には、動物と人間を守るメッセージが込められていることを忘れないでいたいですね。 

🔍🔍🔍質問募集!🔎🔎🔎
シラベルケーネ!」では皆さんからの情報や疑問を募集しています。
🔽投稿はこちらから🔽
https://www.nhk.or.jp/hiroshima/okonomi/shiraberukeene/
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