NHK広島 なぜ呉市にこの生き物が? 報告:石津江里子
- 2022年10月20日
視聴者の皆さんの情報や疑問から取材を進める「お好み×コネクト」。
今回は、呉市の石山真須美さんから送られてきた“この写真”について取材しました。
大きいネズミ?のような見た目…
ネズミの仲間のヌートリアです!
「自宅のすぐ近くの川にヌートリアの姿が…!どこから来たの?駆除しなくて大丈夫なの?」
ということで、現場に行って取材します!
果たして、ヌートリアはみつけられるのか…
現場でヌートリアを捜索!
やってきたのは、市役所もほど近い、呉市の中心部!
さっそく、投稿者の石山さんに、ヌートリアを見たという現場に案内してもらいました。
それは、自宅の前を流れる堺川。
…こんな街中にヌートリアが現れるのでしょうか?
連日、ヌートリアを見かけたという石山さん。
ねずみの大きいような感じ、あんまり気持ちのいいもんじゃないですね。
こういう川の中を歩かれるのはちょっとどうかなと思います。
周辺ではほかにも目撃情報が…
地域の人たちは、最近多く目撃されることから、ヌートリアが増えているのではないかと気にしている様子。
そこで、私も周辺を捜索開始!
午前9時30分。そう簡単には姿を現しません。
探し始めて15分…
姿を現しました!
体長は約30㎝、長いしっぽと、水かきのついた足が特徴的なヌートリア。
おなかがすいていたのか、落ち葉や茂みの草を食べながら川の中を歩き回っていました。
ヌートリアはどこから?
Q ヌートリアはどこから来たの?
A ヌートリアはもともと南米にいた動物で、環境省によって特定外来生物に指定されています。
Q そのヌートリアがなぜ日本に?
A 実は、太平洋戦争後の食糧難を打開するため、国がたんぱく源としてヌートリアを増やそうと計画したことがあり、その後、西日本中心に広がっていったということです。
ヌートリアは「面倒くさがり」!
Q 対策はしなくて大丈夫?
A ヌートリアの生態に詳しい岡山理科大学の小林秀司教授に聞いたところ、
“ヌートリアが人を襲うことはない”とのこと。
ただ、近寄りすぎると反撃してくることも…
歯をカチカチ鳴らすと近づきすぎの合図だと思って離れたほうがよいということです。
性格は、“頑張るのが大嫌いな面倒くさがり”だそうで、ヌートリアの通り道に柵などの障害物を設置すれば、それだけで、あきらめてくれるということです。
ただ、広島県内でも、畑が荒らされるなど農業被害は相次いでいて、令和3年度の被害額は、約258万円に上っています。
このため、自治体が必要と判断した場合、駆除に乗り出すことになっています。
~今回のお答え~
ヌートリアは南米からきた動物!
太平洋戦争後の食糧難打開のため、国がたんぱく源にしようと計画。その後、西日本を中心に自然繁殖しました。
ヌートリアを過剰に心配する必要はなさそうですが、県などは、くれぐれも自分たちで捕まえようとしないでほしいと呼びかけています!
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