「貝塚」見たことありますか? 広島・太田貝塚を訪ねてみた
- 2022年09月07日

視聴者のみなさんの疑問・質問から取材を進める「お好み×コネクト」に、尾道市の新谷菊美さん(87歳)からお手紙が来ました。
「小学生の時、地元に太田貝塚という遺跡があると習い誇りに感じました。見てみたいと思いずいぶん前に娘と探しに行きましたが見つけられませんでした。どんな所なのか今も気になっています」
そこで貝塚を取材してきました。(NHK広島 松田萌香)

太田貝塚はおよそ3000年前から6000年前の縄文時代の遺跡で、一部が県の史跡に指定されています。
とはいえ、あるのは石碑と看板のみ。それらしきものは見当たりません。
この貝塚に詳しい人にお会いしました。

尾道市文化振興課 西井亨専門員
「ビジュアルで分かりにくいのが貝塚の特徴。尾道では出土品を見てもらって分かるような取り組みをしています」
太田貝塚からは70体以上の人の骨が発掘されています。これは全国有数の多さで、この場所が継続的に人が活動する拠点になっていたと見られます。
その証拠になる出土品も保存されています。

こちらは「すり石」。

食べ物をすりつぶすために使われたとみられます。

こちらは、縄文土器のかけら。
およそ5000年前のものとみられ、縄の模様がはっきりと刻まれています。

尾道市文化振興課 西井亨専門員
「縄をコロコロと転がすとこういう模様がつくんです。装飾性・デサイン性が高いのも縄文時代中期の特徴です」
「太田貝塚が見たい」と視聴者から連絡が来たことについては・・・。
尾道市文化振興課 西井亨専門員
「太田貝塚を覚えてもらって、問い合わせてもらいありがたい。私たちももっと太田貝塚のことを発信していかないといけない」
一見何もないような場所にも、価値ある地域の文化や歴史が埋まっているんですね。
「お好み×コネクト」では皆さんの疑問・質問をもとに取材しています。
こちらから投稿してください。
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