ページの本文へ

ザウルスウェブ

  1. NHK福井
  2. ザウルスウェブ
  3. 新幹線が来る前に!福井の鉄道 路面電車を少年撮り鉄コンビが紹介

新幹線が来る前に!福井の鉄道 路面電車を少年撮り鉄コンビが紹介

2023年10月27日放送 福井ザクザク!掘らナイト「新幹線がくる今こそ!福井のローカル線SP」
  • 2023年12月01日

    北陸新幹線の開業を来年に控えた福井県。じつは、3つの鉄道会社が運行するローカル線もユニークな魅力がたっぷりなんです。JRの北陸本線・九頭竜線(越美北線)・小浜線に加え、えちぜん鉄道の三国芦原線と勝山永平寺線、福井鉄道は路面電車も運行しており、車両のバリエーションはじつにさまざま!そんな福井のローカル線の魅力を、地元の“撮り鉄少年”コンビが案内してくれました!なかには新幹線の延伸で見られなくなる風景もあるんだとか。鉄道ファンのみなさん、福井に来るならいまがオススメですよ。

    仲良し“撮り鉄”コンビが案内!

    山岸譲くん(左) 山野稀之くん(右)

    案内してくれたのは、福井県大野市に住む“撮り鉄”コンビ、小学6年生の山野稀之(やまの・まれゆき)くんと中学1年生の山岸譲(やまぎし・じょう)くんです。2人は、保育園時代に電車好きどうし仲良しになった幼なじみ。今では2人で列車の写真や動画の撮影に出かける仲なんだそうです。

    高速通過! 特急サンダーバード

    まずやってきたのは、2人にとって「飽きることなく何時間でも過ごせちゃう場所」だというJR福井駅です。北陸本線金沢方面1番ホームで、稀之くんのイチオシ、特急「サンダーバード」を待ち構えます。

    山野稀之くん

    サンダーバードは、時速130キロで通過していくのがとてもかっこいいなって思います。

    山岸譲くん

    爽快感やね。通過していくときのスピードの。

    昔から特急の本数が多く“特急街道”と呼ばれてきた北陸本線。最高時速130キロの走りを間近に見ることができるスポットが県内各地にあり、駅のホームでも高速通過が見られるのがたまらないポイントだそうです。

    なかでも稀之くんのお気に入りが、4000番台というタイプの車両です。バリアフリートイレや電源のコンセントなど、車内設備が充実しているだけでなく、車体の上部にあるパンタグラフのアーム部分が半分になって軽量化された最新型です。鉄道ファンのあいだでは「4(ヨン)ダーバード」と呼ばれています。

    北陸本線は新幹線の延伸を機に敦賀止まりになるため、福井駅でサンダーバードを見られるのは今だけ。2人はその姿を、夢中でカメラに収めていました。

    山野稀之くん

    「もっと撮っとけばよかった」って後悔せんように、来たらだいたい撮るようにしてます。

    普通列車の顔に注目!

    北陸本線の普通列車

    2人が愛してやまないのは特急だけではありません。北陸本線の普通列車は、青と白のラインが特徴的です。じつはこの外装が見られるのも今だけ。来年の新幹線開通により、北陸本線・大聖寺駅-(福井駅)ー敦賀駅間の経営がJRから新鉄道会社「ハピラインふくい」にかわるため、外装も変わる予定です。

    さらに2人が注目するのが、正面から見た列車の「顔」です。作られた世代によって顔が違うんだそうです。ちょうど、ホームに違う世代の車両がとまっていたので、見比べてみると…

    二次車(左)と三次車(右)
    山岸譲くん

    一次車・二次車・三次車・四次車っていう、いわゆる世代みたいなのがあるんですよ。二次車の特徴は平たくなっているライトですね。三次車のライトは、ちょっとつり目みたいな。僕はやっぱり三次車のライトの方が好きですね。

    普通列車の見どころ、まだあります。顔の左右についている細長いパーツ。鉄道ファンの間では「耳」とも呼ばれているこのパーツは、人の転落を防止するためのものなんだそうです。

    列車が連結したときに車両と車両の間にできる隙間をふさぎ、人が隙間に転落するのを防ぎます。実際に起きた事故をきっかけにJR西日本が独自に開発して、装着が進められているんだそうです。2人によると、これが付いている方が独特な雰囲気があってカッコいいんだとか。

    路面電車から不思議な景色が次々と

    続いて、福井鉄道の福井城址大名駅にやってきました。ここからは路面電車の魅力を案内してもらいます。全国でもここでしか見られない珍しいスポットがあるそうなんです。

    舗装道路が途切れた先が鉄道の線路

    それは、路面電車用線路と鉄道線路の切り替わりです。路面電車の福井鉄道の車両が鉄道線路に乗り入れました。じつはこの先にある田原町駅からはそのまま「えちぜん鉄道」の路線を運行するんです。

    そのため田原町駅には「福鉄」「えち鉄」共用のホームがあり、運転士もここでバトンタッチです。路面電車が他社の鉄道線路に乗り入れるのは全国でもここだけなんです。

    路面電車から鉄道へ、乗り換えなしでつながるのは便利ですが、ひとつ困った問題がありました。それが乗り降りの問題です。

    じつは、路面電車と鉄道を比べると線路からドアまでの高さがこんなに違うんです。

    路面電車の車内から見ると、鉄道のホームが腰の高さの位置に来ています。これでは降りることができません。

    それを解決したのが、日華化学前駅の「段差ホーム」です。鉄道駅に、路面電車用の低いホームを延長したんです。車両によって停車位置を変えることで、路面電車と鉄道、どちらでも乗り降りが可能になりました。

    一方、鷲塚針原駅では、鉄道列車用と路面電車用で線路を分けて、高さの違う2つのホームが作られました。そのため、タイミングによっては上りと下りで全く違う2種類の列車が並んだ光景を見ることができちゃうんです。

    山野稀之くん

    最初ネットで調べて見た時、コラージュ(合成)画像かと思った。

    撮り鉄少年コンビとめぐる福井のローカル線魅力探索、いかがでしたか?ふだん、地域の足となって支えてくれている身近なローカル線。よく目をこらしてみるとユニークな一面が見られるかもしれません。

    山岸譲くん

    自分の県の電車のことは、身近なものなので知っておいて損はないと思います。みなさん、福井の鉄道にもっと乗ってください!

      ページトップに戻る