福井 越前市 福井鉄道北府駅でローカル線の歴史を堪能!
- 2023年07月01日
福井県越前市にある福井鉄道北府(きたご)駅で、鉄道ファンから人気の車両モハ200形の展示が3月から始まりました。4月10日放送のほやほやみつけ隊ではそんな北府駅を訪ね、魅力を堪能してきました!
200形が鎮座! 福井鉄道 北府駅
♪ガタンゴトン♪ガタンゴトン♪まずはどこに行こうか~!よし!北へGO!
越前市の中心市街地に位置する武生東(たけふひがし)地区。今回、太田実穂キャスターがやってきたのは、福井鉄道・北府駅です。大正時代に建てられた木造駅舎を引き継いでいて、国の登録有形文化財にもなっています。そんな歴史のある駅舎や駅前の広場を、福井鉄道の歴史を紹介するミュージアムに仕立てているんです。
イチオシは、なんといっても駅前に展示されている200形車両!引退した今でも鉄道ファンから熱い人気を誇っています。
人気の理由を、かつて200形を運転していた福井鉄道の白崎正臣さんに伺いました。
昭和35年に国鉄(現在のJR)が電化される、いわゆる機関車から電車に変わるということで、福井鉄道が国鉄に対抗して当時の最新技術で作り上げたのがモハ200形です。
昭和35年から福井ー武生間を走行し、住民の足として活躍してきたこの200形車両。当時から全国でも珍しい車両として話題になったんだそうです。2016年に営業運転を終了しましたが、全国の鉄道ファンや地域の人たちからの熱い要望により、先月から駅前に展示・保存されることになりました。この日も続々と鉄道ファンが訪れていましたよ。
今回は特別に、普段は非公開の車両の中へ入らせてもらいました。車体と同じ青色のボックスシートや、運賃箱…当時の空気が伝わってきます。
明治から使われていた鉄道部品がズラリ
続いては駅舎の中へ。福井鉄道の歴史が始まった明治45年から活躍した車両や当時の駅の部品などを展示しています。
その数なんと120点。廃線となった南越線を走っていた電車の行先表示板や…
こちらは油を入れて火をつけるカンテラという器具。火をつけて置いておくもので、線路の方向を変える転てつ機の融雪装置として使われていました。雪国福井ならではの道具です。
駅周辺にも魅力スポットが!
福井鉄道の歴史をたっぷり堪能したあとは、北府駅周辺を巡ります。
北府駅を愛する会の竹内さんと永谷さんが案内してくれました。北府駅を愛する会は、定期的に住民を主体としたイベントを開催するなどして北府駅を盛り上げています。永谷隆さんは父親の代から孫まで4世代で北府駅を利用しているんだとか。
今は無人駅ですけれども以前は駅員の方がいらっしゃって切符を切っていただいて電車に乗っていったという小さいころの思い出があります。
思い出がつまった北府駅。愛する会のみなさんは北府駅をスタート地点にして地区を巡ってほしいと思っています。
まず向ったのは北府駅から徒歩1分の北府不動明王です。一説に、川に沈んでいたのを見つけてここに祀られたそうです。
ここで気になる光景が。不動明王の前に、湯飲みやコップがずらりと並んでいます。
コップがたくさん置いてあるのはどうしてですか?
ここの水は目にいいと言われています。みなさんここに湯のみを持ってきて湧き水をくんで、その湯飲みで目を洗うと目の病が良くなったっていうように言われているんです。
みなさんマイカップを置いているみたいです。さらにこの水場には面白い言い伝えがあるそうです。
むかし鯖江の水落地区というところにろくろ首が住んでいたんです。そのろくろ首が武生の北府に目にいい水があるっていうのを聞きつけましてね、夜中みなさんが静まったころ水落から長い首をずっとここまでのばして目を洗いに来たというお話もあるんですよ!
言い伝えが本当かどうかはさておき、続いて向かったのは、北府駅から徒歩6分の稲荷神社です。ご利益は商売繁盛と家内安全です。
じつはこちらの神社、「だるまちゃん」シリーズなどで知られる、越前市出身の絵本作家かこさとしさんが、小学生のころを綴った書籍に登場します。武生東小学校の出身だったかこさん。担任の先生がこの神社の宮司の妻で、かこさんは心に残る教育を受けたといいます。かこさんもここに来ていたかもしれませんね!
北府駅を出発して武生東地区にはいっぱいいいところがあります。みなさんで巡って新しい発見をしていただいて、この武生東地区を盛り上げていきたいと思います。
鉄道ファンもそうでない人も楽しめること間違いなし!魅力たっぷりの北府駅でした。
★ほやほやみつけ隊とは★
「ニュースザウルスふくい」の名物コーナー。福井放送局のキャスターが、緑のはっぴを着た「みつけ隊員」として県内を地区ごとに訪ね、地元の味覚やすてきな活動、そして元気な皆さんを「みつけ」ます。