放送研究と調査(月報) - 目次

各国の「放送界の動き」に関する情報を掲載しています。

放送界の動き

2012年8月

8.3 不適切テロップ問題から1年東海テレビ,再発防止の取り組み

東海テレビは,2011年8月に情報番組『ぴーかんテレビ』で岩手県産米の当選者欄に「あやしいお米」「セシウムさん」などと書かれた不適切なテロップが放送された問題で,再発防止に向けた1年間の取り組みを冊子にまとめ公表した。第三者によるチェック機関「オンブズ東海」の設置や,経営計画の見直しなどが行われた。

8.3 原発事故テレビ会議録画映像全面公開・制限撤廃を申し入れ

新聞協会が,原発事故直後の東電本店でのテレビ会議の録画映像に関して,映像や音声を編集せず,全面的に公開するよう申し入れた。東電は公開に当たって,録画や録音,撮影の禁止などの制限を条件としていた。会議録画は8月6日に公開されたが,一部音声が消去されるなど全面公開ではなく,制限も撤廃されなかった。

8.3 「コンテンツ海外展開協議会」政府と民間協力の報告書まとめる

日本のコンテンツの海外展開に向け,政府と民間が連携して取り組みを進めるための具体策を検討していた「コンテンツ海外展開協議会」が,報告書を発表した。具体策として,継続的な海外発信に向けた仕組みづくり,価格の安い新興国向けコンテンツに対する政府支援,制作関係者の地位向上と事業環境の整備などを提言した。

8.8 民主化のミャンマー NHKワールドTVの衛星放送開始

民主化が進展しているミャンマーで,英語のテレビ国際放送「NHKワールドTV」の衛星による放送が開始された。放送は現地で衛星放送を運営する「スカイネット」のチャンネルの一つとして始まった。

8.14 オリンピック地上波平均視聴率 NHK9.2%,民放7.4%

ビデオリサーチが,ロンドンオリンピックの地上波全番組の平均視聴率(関東地区)を発表した。NHKが9.2%(Eテレを含む),在京キー局5局が7.4%で,NHKと民放を区別して調査をはじめた1988年のソウルオリンピック以来,最低の視聴率だった。

8.14 日テレ,巨人戦を有料でネット配信

日本テレビが12年9月の巨人戦11試合を「日テレオンデマンド」でインターネットライブ配信すると発表した。1日と2日の試合は無料だが,11日以降の9試合は1試合300円の有料となる。

8.23 NHKの次世代テレビ技術 映像信号仕様が国際規格に

NHKが次世代テレビとして研究開発を進めているスーパーハイビジョン(SHV)映像信号の仕様がITU-R(国際電気通信連合・無線通信部門)勧告として承認され,国際規格となった。国際的な技術基準となり,SHV放送の早期実現に弾みがつくことになった。SHV放送はロンドンオリンピックに際して世界の9か所で公開され,臨場感あふれる映像や音響が好評だった。

8.24 NHKと民放連,共同ラジオキャンペーン

NHK大阪,MBSラジオ,ABCラジオ,ラジオ大阪,FM OSAKA,FM802の在阪ラジオ6局が,共同キャンペーン「ラジオにタッチ!」を開始した。キャンペーンテーマソングの6局同時オンエア,6局共同制作番組の放送などで,ラジオの楽しさや楽しみ方を提案する。2011年は東京で第1回キャンペーン「はじめまして,ラジオです。」が行われた。キャンペーンは12月までの予定。

8.29 自然エネルギーで作動災害用ロボットカメラ開発

NHKが,電源がなくても太陽光と風力のハイブリッド発電によって作動する放送用ロボットカメラを開発したと発表した。宮城県亘理町のビルの屋上に設置し,29日から運用を開始した。