放置竹林問題 第5弾
今回のみやぎUP-DATEのテーマはこちら!
放置竹林問題とは、管理されなくなった竹林が荒れて土砂崩れのリスクが高まったり、タケノコを狙ったイノシシによる獣害が発生したり、様々な問題を引き起こすことを言います。
これまで4回にわたって丸森町や大崎市の事例をお伝えしてきましたが、実は仙台市内でも竹が問題になっているんです。
☆過去にみやぎUPDATEで取材した記事もぜひ合わせてご覧ください☆
第1回「放置竹林問題(竹害)って、何が問題なの?」
第2回「続・放置竹林問題 竹の活用方法を探る農家を訪ねました」
第3回「放置竹林問題 第3弾 ~"つながる"から始まる~」
第4回「放置竹林問題 第4弾」
番外編:おはリポ「拡大する放置竹林 「害」を「財」に」
仙台市内の竹林問題の実態
仙台市の住宅街を通る道路。
ここにも道をふさぐように竹が生い茂っていました。
取材を進めていくと、竹の問題に悩む人たちに出会いました。
こちらの住宅では、隣の敷地の竹林が軒先まで迫っていました。
引っ越してきた40年前は見当たらなかった竹が、気がつけば家の周りを埋め尽くしていたといいます。
住民 「びっくりするよ。こんなになるとは思わなかった。 (土砂崩れの不安は?)ありますよ。 雨の日はなるべく山側には寝ない。」 |
竹は根を浅く張るため、斜面では特に地滑りを起こす危険が高まります。
困っているのは持ち主側も…
竹の繁殖力には、竹林の持ち主側も困っているんです。
仙台市の別の地域にある空き家では、竹が敷地を超えて猛繁殖していました。
持ち主の女性は、この家に通って竹を切ったりタケノコをとるなどしていますが、手に負えなくなっているといいます。
皆さん共通しての悩みは「人手不足」です。
竹はすごい勢いで繁殖するので、みなさん懸命に手入れをしようとしてはいるのですが、どうしても追いつかないということなんです。
そこで今回全国各地を取材し、その問題解決につながる”あるヒント”を見つけました。
ヒントを求めて長野県へ!
安藤さん 「宮城を飛び出して長野県にやって来ました!」 |
向かったのは長野県飯田市。
ここでは竹林整備に、地域の小学生から地元住民まで多くの人たちが参加しています。
「あとちょっと!」
「よし切れた!」
「いいじゃん、すごく上手だよ」
小学生たち、とても楽しそうに取り組んでいます♪
さらに、県外から多くの大学生が竹林整備にボランティアとして参加しています。
きっかけは、3年前地元住民が大学時代のツテで、全国的な学生ボランティア団体に呼び掛けたこと。
これまで、のべ100人の大学生が竹林整備に参加しています。
参加した大学生 「自分も学びながら、楽しみながら取り組むことができてよかったなと思います。」 |
地元の人たちの工夫も!
地元住民たちも、学生たちを迎えるために宿を格安で提供していました。
地域住民 「ここと向こうはもう自由に使って! 食器類もここにあるし。」 |
地域役員 「地元の人と交流をしていただけると、(住民たちの)モチベーションが上がってきて、地域の活性化っていうかね。」 |
大学生に、なぜ参加しているのか聞いてみました。
・地元住民たちがとても活動に熱心である
・ボランティアに行くといつもあたたかく迎え入れてくれる
・地元住民たちが竹林問題に楽しく取り組んでいる
ということが魅力的だと答えてくれました。
「楽しく取り組んでいる」というのがどういうことかというと、長野では竹林整備の後に”ある楽しいこと”が待っているんです。
それがこちら!
「竹網バーベキュー」です!
なんと伐採した竹を網として使っているんです!
実際に参加した人に聞いたところ、竹は水分を豊富に含んでいるので、蒸し焼きのような状態になり、お肉が柔らかくなっておいしく感じたそうです。
地元の人と交流しながらの竹網バーベキュー、これを楽しみしている学生も多いそうです。
ほかにも長野では、小学生や女性たちに参加してもらえるような様々な楽しみも用意していました。
驚きの活用方法が…!
さらに今回、伐採した竹の驚きの活用方法も見つけ、「みやぎUP-DATE」のスペシャル版、
「あなたの町は大丈夫?宮城に広がる竹の大問題」で紹介しました。
ゲストには気仙沼出身のマギー審司さん、アイドルグループ「いぎなり東北産」の北見梨寧さんが来てくださいました♪
番組についてはこちら!
(マギーさん、北見さんからのメッセージも!)
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