続・放置竹林問題 竹の活用方法を探る農家を訪ねました

今回のみやぎUP-DATEでは、この問題について取り上げます!

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昨年11月に取り上げた「放置竹林問題」。
放置竹林問題とは、管理されなくなった竹林が荒れて周囲に広がり様々な問題を引き起こすことです。
前回は丸森町で実際に起きている放置竹林の問題と、解決に向けた様々な取り組みを紹介しました。
(前回放送「放置竹林問題(竹害)って、何が問題なの?」はこちら

しかし放送後、別の地域で困っているという方から問い合わせがありました。
一体どんな問題で、どんな解決策があるのかを探るべく、調査してきました。

問い合わせがあった大崎市岩出山へ!


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さっそく、今回連絡をいただいた高橋さんご夫婦の元を訪ねました。
放置され荒廃していた竹林を2011年から整備し始め、今はたけのこ農家をしているそうです。

高橋さん
「もともとはプール1枚分くらいの面積だったんですが、そこから年月を重ねてこうなってしまいました。
間伐しないと日照が悪くなりタケノコが採れにくくなるんです。
荒れれば荒れるほど獣も入ってくる。」

元は25mプールほどの広さだったのが、今ではなんと約65倍にまでなったといいます。
面積が広いため、間伐作業も大変です。
しかし管理をし続けないとイノシシの住処になり、そのイノシシがそばにある田畑を荒らすようになるのだそう。
猟師が退治するよりも早い勢いで繁殖するため、畑を守り切れず、高橋さんは芋などの栽培をやめました。

有効活用の取り組みは?

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なんとか竹を有効活用できないかと高橋さんが考えたのが“メンマ”。
3メートル程に伸びたタケノコの、上の方の柔らかい部分だけを使って作っているそうです。
根本だけになった竹は、冬になると簡単に抜けるため、間伐にもメリットがあります。

メンマを試食してみた!

2016年から加工品として販売しているというメンマを、安藤さんも試食させていただきました。

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安藤さん
「竹とは思えないです。おいしい!
食感もよくて、味も染みるんですね。」

本当においしそうに食べる安藤さん。
見ているとお腹がすいてきます…

高橋さんはこのメンマづくりを広めて、放置竹林問題を解決できないかと「みやぎ竹やぶ会議」を立ち上げ、メンマづくりの講習会や間伐作業などの活動をしています。
竹林を持っている人がみんなでメンマを作って県内のお店が使うことで、最終的に間伐する手間の軽減になればと話していました。

しかし、竹は成長するのが早いためすぐに伸びて硬くなってしまい、メンマに使えなくなってしまうそうなんです。

大きくなった竹はどうすれば良い?

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そこで、前回の放送で紹介した「竹の紙」に興味を持ったという高橋さんに、竹紙を製造・販売している製紙会社の西村修さんを紹介し、オンラインで対話していただきました。

西村さん
「1998年ごろから、鹿児島県の工場で作っています。
鹿児島は竹林が多く、地域から「引き取ってくれないか」と相談があったことがきっかけ。
製紙会社なら作ることは可能です。」
高橋さん
「引き取った竹を紙に加工するまでの工程は、既存の機械でできるんでしょうか。」
西村さん
「紙を作る工程自体は基本的には同じ。
ただ、竹は本来紙の材料には不向きです。
硬い竹は、チッピングというナイフで削る工程ですぐに刃をだめにしてしまい、コストがかかる。
中が空洞だから同じ時間稼働しても出てくる量は少ない。
つまり効率が悪いんです。」
高橋さん
「宮城県内でも間伐材を利活用できないかと…」
西村さん
「みんなトライしてはやめてると思う。
製紙工場での生産には、大量の竹が必要になる。
製紙工場にある機械は一度に大量の紙を作るものなので、個人の農家の方が持ち込む量ではそもそも機械を動かせない。」


竹で紙を作るとなると、たくさんの課題があるそう。なかなか一筋縄ではいきません。
しかし西村さんは「社会にある課題を人ごとにせず、自分でできることを生み出す姿勢が大事。」とも語っていました。

対話を通して、高橋さんは「何か新しいアイデアが生まれそう。」と感想を話してくれました。


私たちもまずは問題があるということを知り、こういった竹から作られた製品を買うことで竹の消費量が増えれば、問題を解決する助けになります。
西村さんの言う通り、他人事だと思わず“自分にできること”を考え、実行していくことが大事だなと感じました。


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