【新人アナ日記#6】小倉優太郎・夏の高校野球 スタンドリポート!

みなさんこんにちは!小倉優太郎です。
東北も連日30度を超える暑い日が続いていますね。
私は「少しでも涼しく」という思いから、家の玄関に風鈴を飾っています!

さて、夏と言えば高校野球!野球部出身の私にとっては待ちに待った季節です。
この時期になると、丸刈りの頭で白球を追いかけていた高校時代を思い出し、つい懐かしくなります。

宮城県でも、先日まで熱戦が繰り広げられました。
大会期間中、新人の私も球場に足を運んで取材し、準決勝と決勝では「スタンドリポート」を担当しました。
スタンドの応援の様子を伝える、生中継を盛り上げるには欠かせない役目です。
今回は、初めて高校野球を取材した私が、大会期間中に感じたことをお話しします。

初取材は7月20日。
石巻球場で行われた準々決勝です。

この日はベスト4をかけた4試合が行われ、球場には、“負けたら終わり”のトーナメント戦ならではの緊張感が漂っていました。
どのチームもユニフォームを泥だらけにして勝利を目指します。

そんな中、特に印象的だったのは、準々決勝・第4試合の利府高校VS古川工業の一戦です。
古川工業はこの日、体調不良の選手が続出して、ベストメンバーで試合に臨むことができませんでした。
古川工業の選手たちは「欠場している選手のためにも、必ず勝って次につなげよう」という思いで試合に臨んだそうです。
そんな古川工業のスタンドには、保護者の方々で結成された応援団の姿がありました。
体調不良で試合に出られなかった選手たちのユニフォームを着て、声援を送っていました。

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声援を力に変えた古川工業のナインは、3点ビハインドで迎えた最終回、1点差まで迫る粘りを見せました。
最後は、利府高校の投手陣の前にあと一歩及びませんでしたが、グラウンドとスタンドが一つなった最終回の反撃に胸を打たれました。

そして、球場を“楽天モバイルパーク宮城”に移した決勝戦。
今年は、連覇を目指す“仙台育英”と、甲子園初出場を目指す“仙台城南”の顔合わせとなりました。
私の担当は、1塁側からのスタンドリポート。仙台育英の応援団の様子を伝えました。
この日の仙台育英は、総勢1300人の大応援団がスタンドに詰めかけていました。

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野球部、吹奏楽部、チアリーディング部の息の合った応援が、連覇へ向けて選手たちを後押しします。
この夏に向け、新たに8曲の応援歌を用意した仙台育英のスタンドは大盛り上がり!
スタンドの熱気を何とかテレビの前の方々にも伝えたい…そんな思いでリポートしました。

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スタンドの中心にいるのは、ベンチ入りがかなわなかった選手たち。
自分が試合に出られない悔しさもありながら、チームの勝利のために声を枯らしてエールを送っていました。
3年生にとっては最後の夏。いま自分ができることを全力でやろうとする姿が印象的でした。

試合の結果は、18対0で仙台育英の勝利!
甲子園連覇への期待も大きい分、かなりの重圧があったかと思いますが、見事、2年連続で宮城の頂点に立ちました。
試合が終わった直後、1塁側のスタンドには涙を流して喜ぶ応援団の姿がありました。

一方、敗れた仙台城南の選手たちも最後の最後まで全力でプレーを続け、観客からは大きな拍手が送られていました。

仙台育英の優勝で幕を閉じた宮城大会。
私も一生懸命プレーする選手の姿を見たり、選手や応援団のみなさんから直接話をうかがって、たくさんパワーをもらいました。
甲子園を目指して厳しい練習を積んできた球児のみなさん。
やめたくなる日もあったかもしれません。
それでも仲間とともに困難を乗り越え、晴れの舞台を迎えました。
みなさんが見せてくれた数々のプレー、その1球1球が気持ちの込もった真剣勝負でした。
選手たちの真剣な眼差し、全力疾走、そして取材で聞いたまっすぐな言葉から、「1日でも長く高校球児でいたい」という強い思いを感じました。

仙台育英の選手たちには、夢破れた宮城県の球児たちの思いも胸に秘め、ぜひ甲子園で勝ち上がってほしいですね!
この夏を走り切った球児のみなさん、本当におつかれさまでした。

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(準々決勝の試合中、空には選手たちを応援するかのようにきれいな虹がかかっていました!)