高市大臣「質問しないでほしい」発言を撤回 委員長から注意

高市経済安全保障担当大臣は先週の参議院予算委員会で「私の答弁が信用できないのであれば、もう質問しないでほしい」とした自身の答弁について、委員長からの注意を重く受け止めるとして撤回しました。
一方、松本総務大臣は、高市大臣が「ねつ造だ」としている行政文書をめぐり、作成者らがねつ造ではないという認識を示していることを明らかにしました。

放送法が定める「政治的公平」の解釈に関する総務省の行政文書をめぐり、高市大臣は先週、参議院予算委員会の質疑で、立憲民主党から答弁の内容が変わり信用できないと指摘されたのに対し「私の答弁が信用できないのであれば、もう質問しないでほしい」と答弁しました。

高市大臣は3月20日午前の参議院予算委員会でこの答弁について末松委員長から注意されましたが、撤回しませんでした。

立憲民主党は、答弁の撤回や謝罪がなければ審議に応じられないと抗議しため、午後の委員会は30分遅れて始まり、高市大臣は「委員長からの注意を重く受け止め、撤回をする」と述べました。

一方、松本総務大臣は、高市大臣が「ねつ造だ」としている行政文書の一部について、「聞き取り調査に対し、関係者は『ねつ造との認識はない』と発言している」と述べました。

これを受けて立憲民主党は「『ねつ造された』という発言には正当性がなく、潔く辞職すべきだ」と迫ったのに対し、高市大臣は「ありもしないことが、あったかのように作られたものだ」と述べ、内容を重ねて否定しました。

岸田首相「『政治的公平』の解釈 政府の見解は一貫」

岸田総理大臣は、放送法が定める「政治的公平」の解釈について、訪問先のインドで記者団に対し「所管する総務省で説明し、その中で政府の見解は一貫しているということを申し上げている。これからも一貫していくものだと思っている。高市大臣については引き続き、丁寧な説明を心がけてもらいたい」と述べました。