参議院 新議長に自民 尾辻秀久氏 副議長に立民 長浜博行氏選出

参議院選挙を受けて、臨時国会が3日召集され、新しい参議院議長に自民党の尾辻秀久氏が、副議長に立憲民主党の長浜博行氏が選出されました。

先月の参議院選挙のあと初めての国会となる第209臨時国会が3日召集されました。

午前10時から開かれた参議院本会議では、新しい参議院議長と副議長を選ぶための投票が行われました。

その結果、議長には、自民党から、尾辻秀久元副議長が、副議長には、立憲民主党から、長浜博行元環境大臣が選出されました。

このあと、尾辻・新議長は「公平無私を旨として、参議院が二院制のもとで、その使命と役割をしっかり果たしていけるよう、全力を尽くしていく」とあいさつしました。

また、長浜・新副議長は「尾辻議長とともに参議院の円滑な運営に努め、本院の使命を達成するため全力で取り組んでいく」と述べました。

臨時国会の会期は、午後の衆参両院の本会議で、5日までの3日間とすることが決まりました。

与野党は臨時国会のあと、安倍元総理大臣の「国葬」などの議論を閉会中審査で行うことで合意しており、今後、日程の調整を進めることにしています。

参議院 常任委員長など決まる 憲法審査会長に自民 石井準一氏

参議院の常任委員長と特別委員長などが決まり、憲法審査会長に自民党の石井準一氏が就任しました。

新たに常任委員長に就任したのは自民党では
▽内閣委員長の酒井庸行氏、
▽文教科学委員長の山下雄平氏、
▽環境委員長の古賀友一郎氏です。

立憲民主党では、
▽国土交通委員長の古賀之士氏。

日本維新の会では、
▽国家基本政策委員長の室井邦彦氏、
▽懲罰委員長の鈴木宗男氏です。

また特別委員長に新たに就任したのは、
立憲民主党では、
▽東日本大震災復興特別委員長の徳永エリ氏。

日本維新の会では、
▽消費者問題に関する特別委員長の松沢成文氏です。

審査会の会長に新たに就任したのはいずれも自民党で、
▽憲法審査会長の石井準一氏、
▽情報監視審査会長の猪口邦子氏、
▽政治倫理審査会長の衛藤晟一氏です。

このほかの予算委員長や外交防衛委員長などは再任されました。

岸田首相 “戦後最大級の難局 一致結束し突破を”

岸田総理大臣は自民党の両院議員総会で「新型コロナやウクライナ、世界的な物価高騰など、戦後最大級の難局に直面している時だからこそ、先の参議院選挙でいただいた政治の安定を難局突破の力に変えて、全力を尽くさなければならない。自民党の底力が問われており、一致結束してこの難局に取り組んでいこう」と呼びかけました。

また、亡くなった安倍元総理大臣について「国内では骨太の政策をしっかりと進め、海外では戦略的な外交を進めてこられた。あの安倍元総理の情熱をいま一度思い起こし、ともに力を合わせていきたい」と述べました。

立民 泉代表 “短い会期は到底納得できない”

立憲民主党の泉代表は、会派の参議院議員総会で「安倍元総理大臣の『国葬』を政権の意思だけで進めようとしており、旧統一教会が、自民党の事実上の支援団体となっていたような関係が次々と出てきている。おかしいことをおかしいと言えるのが民主主義であり、真摯(しんし)に議論するのが国会だ。短い会期には到底納得できないが、国民の負託に応える活動に取り組みたい」と述べました。

公明 山口代表 “物価高対策など先手で対応”

公明党の山口代表は、党の両院議員総会で「今月6日以降は、平和を祈念する行事なども予定されており、会期はおのずから短いものにならざるをえないが、閉会中審査にも対応できる体制が整った。新型コロナや物価高対策などについて秋以降、本格的な臨時国会が開催される運びになると思うので、与党として補正予算の予備費などを活用しながら、先手で対応していく構えが重要だ」と述べました。

共産 志位委員長 “3日間で国会閉めて議論回避は責任放棄”

共産党の志位委員長は、党の国会議員団総会で「新型コロナ対策や深刻化する物価高騰への対策、安倍元総理大臣の国葬問題や、旧統一教会と自民党との癒着の徹底解明など、審議すべき課題は山積している。3日間で国会を閉めて議論を回避するのは政府・与党の責任放棄と言うほかない。会期を延長して国民の前で堂々と議論し、命と暮らし、民主主義を守る責任を果たすことを強く求めていきたい」と述べました。

国民 玉木代表 “国民生活に寄り添った政策の実現に全力”

国民民主党の玉木代表は、党の両院議員総会で「具体的な物価高騰対策を早急に講じていくことが必要で、電気代の値下げは喫緊の課題だ。国民生活に寄り添った政策の実現に全力を傾けていく。3日間という短い国会だが、その先も含めて力を合わせて取り組んでいきたい」と述べました。