林外相 ウクライナ外相と会談 G7外相会合でも支援確認

林外相 ウクライナ外相と会談“ロシア制裁 継続が重要”で一致

G7=主要7か国の外相会合に出席するため、ドイツを訪れている林外務大臣は、日本時間の5月13日午後、ウクライナのクレバ外相と会談し、軍事侵攻を続けるロシアに対し、国際社会が結束して強力な制裁を続けていくことが重要だという認識で一致しました。

この中で林外務大臣は、クレバ外相のG7外相会合への出席を歓迎したうえで、ウクライナ各地でのロシアの残虐行為は断じて許せないもので、責任を厳しく問わなければならないという考えを示しました。

また、日本として、ウクライナからの避難民の受け入れも含め、人道支援や財政支援を継続していることを説明しました。

これに対しクレバ外相は、日本の支援に深い謝意を示すとともに、先に日本がロシア産の石油を原則禁輸する方針を表明したことをゼレンスキー大統領が高く評価していると伝えました。

そのうえで、クレバ外相から追加の支援の要請があったのに対し、林大臣は検討する考えを示しました。

そして、両外相は、軍事侵攻を続けるロシアに対し、G7を始めとした国際社会が結束して強力な制裁を続けていくことが重要だという認識で一致し、引き続き、両国で緊密に連携していくことを確認しました。

また、林大臣はG7の議長国ドイツのベアボック外相とも会談し、法の支配に基づく自由で開かれた秩序の維持に向けて、国際社会の取り組みをけん引するため、緊密に連携していくことを申し合わせました。

さらに、両外相はヨーロッパとインド太平洋の安全保障は不可分であり、力による一方的な現状変更は、どこであれ認められないという認識で一致しました。

そして、それぞれ、ことしと来年のG7の議長国として、協力して対応していくことも確認しました。

G7外相会合 ウクライナの領土と主権支持 引き続き支援確認

ドイツで開かれたG7=主要7か国の外相会合で、ロシアの軍事侵攻をめぐって協議が行われ、ウクライナの領土と主権の一体性を支持し、引き続き、経済・財政面や防衛面などで支援していくことを確認しました。

G7の外相会合では、日本時間の13日夕方から、ウクライナのクレバ外相や隣国、モルドバのポペスク外相も加わって、ロシアの軍事侵攻をめぐって協議が行われました。

そして、ウクライナの領土と主権の一体性を支持し、引き続き、経済・財政面や防衛面に加え、今後の復興も含めて支援を行っていくことを確認しました。

また、モルドバをはじめとする周辺国による避難民の受け入れをたたえ、モルドバを支援していくことも申し合わせました。

さらに、軍事侵攻の影響で物価が高騰する中、すべての人々が食料やエネルギーへのアクセスを確保できるようあらゆる取り組みを支援し、追加的な資金供与を行っていく決意を共有しました。

一方、林外務大臣は、これまでの日本の取り組みを紹介し、ウクライナや周辺国への人道面や財政面の支援を着実に実施するとともに、引き続き必要な支援を検討していく考えを伝えました。

林外相 モルドバ外相と会談 避難民受け入れで支援継続伝える

G7=主要7か国の外相会合でドイツを訪れている林外務大臣は、ウクライナの隣国、モルドバのポペスク外相と会談し、多くの避難民を受け入れているモルドバへの支援を継続していくことを伝えました。

冒頭、林外務大臣は、日本政府が、モルドバの首都の名称の表記をロシア語に基づく「キシニョフ」から、現地で使われているルーマニア語に沿った「キシナウ」に改めたことを説明しました。

そして、ウクライナ情勢をめぐって協議し林大臣は、ロシア軍による市民の殺害や残虐行為は断じて許されず、ロシアの責任を厳しく問わなければならないと指摘しました。

そのうえで、モルドバがウクライナから多くの避難民を受け入れていることをたたえ、日本として支援を継続していくことを伝えました。

また、ポペスク外相が、ロシア軍が駐留するなど、ロシアの強い影響下にあるモルドバ東部の沿ドニエストル地方の情勢を説明し、林大臣は、モルドバの主権と領土の一体性を一貫して支持していることを重ねて伝えました。