東北新社 子会社の衛星放送事業認定 5月1日付けで取り消す処分

衛星放送関連会社「東北新社」の衛星放送事業の認定をめぐる問題で、武田総務大臣は、現在、子会社が継承しているBS4K放送「ザ・シネマ4K」の認定を5月1日付けで取り消す処分を行ったと発表しました。

衛星放送関連会社「東北新社」が、4年前、放送法の外資規制に違反した状態だったにもかかわらず、事実と異なる申請を行って衛星放送事業の認定を受けていたことが明らかになり、総務省は、認定の取り消しに向けた手続きを進めていました。

武田総務大臣は閣議のあと記者団に対し、現在、子会社の「東北新社メディアサービス」が継承しているBS4K放送「ザ・シネマ4K」の認定を5月1日付けで取り消す処分を行ったと発表しました。

「ザ・シネマ4K」は洋画専門の有料チャンネルで、およそ650人が契約しているということで、認定が取り消しになると、放送ができなくなるため、総務省は、契約者保護のため、1か月余りの周知期間を設けました。

衛星放送事業の認定の取り消しは、2007年に、長期間にわたって放送ができなくなった事業者に対して行われて以降、2度目となります。

武田大臣は「総務省側も、認定のプロセスにおける審査が十分でなかったと考えており、こうした事態を2度と起こさないよう審査体制の強化について検討を進めるよう事務方に指示している」と述べました。

東北新社4月30日で放送終了を発表

東北新社は、BS4K放送「ザ・シネマ4K」の認定が5月1日付けで取り消されることに伴って4月30日をもって放送を終了すると発表しました。

そのうえで「誤った申請手続きにより番組を楽しみにしていただいているお客様、お取引様をはじめとする関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます。当該認定以外の放送サービスにおいて皆様に満足いただける放送サービスを継続して提供することで、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。