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京のええとこ連れてって

【京のええとこ】京都 左京区 広河原 復活!伝統の鞍馬炭

2023年1月27日(金)放送※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信) 放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください! 今回訪ねたのは、京都市左京区広河原。 京都市街から北へ35キロほど離れた山里です。 雪かきをしている人に出会いました。生まれも育ちも広河原の新谷久利さんです。 新谷さんのお孫さんも大好きなそり遊びです。 そり遊びは初めてという私(平田)も体験!童心に帰って楽しむことができました。 近くで新谷さんの幼なじみが、特産品を作っているということで、訪ねてみました。 葛西清司さんと折谷郁夫さんです。2人が作っているのは木炭。広河原の炭は質が高く、「鞍馬炭」と呼ばれ、飛ぶように売れたと言います。 炭焼きは1990年代中頃に途絶えてしまいましたが、葛西さんたち地元の有志が7年前に窯を作り復活させました。 土とレンガでできた窯の中は、2畳ほどの広さ。一度におよそ250キロの炭を焼くことができます。材料のまきは山に自生するコナラです。葛西さんたちは年に8回、およそ2トンの炭を焼いています。 窯の中に、まきを隙間なく詰めるのがポイントです。隙間があると火の勢いが強くなり、まきが燃え尽きてしまいます。 炭焼きを始め、山の環境にも良い効果がでています。生い茂っていた雑木を伐採したところ、若い木が育つようになったのです。若い木が根を張れば、山の崩壊も防ぐことができます。 自慢の炭を使って焼いたのは・・・お餅。ぱりぱりと香ばしく、ひと味もふた味も違います。 赤く燃える炭と、それを作る人たちのあたたかさを感じることができた旅でした。

執筆者 平田惟(リポーター)
2023年01月27日 (金)

【京のええとこ】京丹後 峰山 ネコが守るちりめんの町

2023年1月20日(金)放送※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信) 放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください! 今回訪ねたところは、京丹後市峰山町。 丹後ちりめんの発祥地で、最盛期には600軒もの機織り工場がありました。 通りを歩いていると、あちこちにカラフルに絵付けされたネコの人形が。 丹後ちりめんの素材となる蚕やマユ、生糸などがネズミの大好物。織物業者たちは、ネズミから丹後ちりめんを守るために、狛犬ならぬ「こまネコ」を作って神社に奉納し、ネズミの害が無くなるように祈願したといいます。 金刀比羅神社を参拝すると、その「こまネコ」が鎮座していました。宮司さんによると、およそ200年前に奉納されたとのこと。今では全国から参拝者が訪れています。 峰山では、「こまネコ様」の手を借りて町おこしが始まっています。和菓子店では、「こまネコの最中」を販売。あうんの表情が描かれた最中の皮に、自家製のつぶあんが、たっぷりと詰まった人気の品です。 町で見かけた、こまネコの絵付けを行っているところを訪ねました。その名も「ねこプロジェクト」。 代表の田中智子さんは地元のホテルの女将さんです。絵付けこまネコで峰山をにぎやかにしたいという思いで10年続けています。ようやくその活動が浸透し、近い将来、ネコを探して人々がまち歩きするイベントを開催したいと、夢をふくらませていました。

執筆者 大森華子(リポーター)
2023年01月20日 (金)

【京のええとこ】京丹後市 地域で連携!丹後の食

2023年1月13日(金)放送※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信) 放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください! 今回は京都府最北端、京丹後市にある「道の駅 丹後王国 食のみやこ」を訪ねました。 甲子園8個分という広い敷地。“食のみやこ”という名前の通り、地元の産品を集めたお店やレストランがそろいます。 スタッフの関加奈子さんに案内していただきました。ここでは、京都府内の道の駅で唯一、“あるもの”を作っているそう。 それは、クラフトビール。温度管理や発酵具合など、職人の目で確認しながら作り上げます。道の駅で販売されているほか、京丹後市のふるさと納税の返礼品にもなっています。 丹後の特産品を使ったビールを作ることに注力されているということで、原料に、規格外で出荷できなかった地元産のシャインマスカットや、京丹後のお米を入れたビールなどがありました。クラフトビールを地域の活性化に役立てたいということです。 さらに、他ではなかなか食べることのできない丹後の食材を提供しているレストランも。牧場で生産されている和牛です。赤身にほどよく脂身が入り、うまみが強いのが特徴です。 年間わずか35頭ほどの出荷で、京丹後市を中心とした15か所のレストランや旅館のみで食べることができるそう。肉の味が濃く、かむたびにジュワっとうまみが口の中に広がり、とてもおいしかったです。 和牛が育つ様子を見せてもらおうと、道の駅から車で10分ほどの牧場を訪ねました。牛の飼育を担当する、前田隆さんにご説明いただきました。この牧場独自の「たんくろ和牛」。赤身の肉質が特徴の「短角牛」と「黒毛和牛」とを掛け合わせた牛で、18年ほど前からこの品種を育てています。 肉質を良くするため、牛たちが食べる飼料も工夫されています。牛の腸内環境を整えてくれる、飼料用の稲を発酵させたもの。 肉の甘みにつながる、もみごと粉砕したお米。 肉のうまみを増やす、しょうゆのかす。この3つを中心に与えています。地域の資源を生かし、京丹後ならではの牛を育てています。 さらに、牛が健康的に過ごせる環境づくりにも配慮しています。夏の間は日本海を見下ろす山の上で放牧。潮風を浴びてミネラルたっぷりの芝を食べて過ごします。 母牛である短角牛は、もともと山地で暮らすことが多い品種。山道を歩くことで足腰が鍛えられ、ストレスなく丈夫な体になります。 前田さんは、「添加物の入ったものを食べさせないで、自然のままで、なおかつ地元の農家とタッグを組み協力しながら、少しでも地域に貢献できるようにやっていきたいと思っています」と話していました。京丹後の人たちが力を合わせて作った逸品を楽しむことができました。

執筆者 平田惟(リポーター)
2023年01月13日 (金)

【京のええとこ】京都市中京区 みんなウエルカム 西新道錦会商店街

2023年1月6日(金)放送※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信) 放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください! 今回は、京都市中京区を訪れました。 阪急西院駅から徒歩10分にある西新道錦会商店街。全長100メートルほどの通りに、約60店舗が立ち並びます。 昔ながらのお肉屋さん。地元のお客さんのニーズに合わせて商品を変えています。 お客さんも、商店街を応援する心意気で買い物をしています。 商店街を一番知る方を訪ねました。商店街会長の畑宏治(はた ひろはる)さんです。50年近くこの町で洋服店を営み、13年前から会長をつとめています。 「高齢の方が多いですから、このおばあちゃんやったら、あそこのおばあちゃんや、というのはみんな知っていますからね。そういう意味では安心やね。そういう親しみのあるところが、この商店街の良さですよね。」と畑さんは言います。 かつて友禅染の職人の台所として栄えましたが、工場が減ったことや大型スーパーの進出により、全盛期に比べるとお店は半分ほどになってしまいました。 町ににぎわいを取り戻したいと、手作りで作った寄席。毎月第二水曜日には落語家さんを呼んでいます。毎回40人近くのお客さんが集まるそうです。 畑さんが日課にしていることがあります。それはお店を回り、声をかけることです。みんなで頑張ろうと声をかけあっています。 豆腐店の三代目、土手下聖一郎(どてした せいいちろう)さんです。会社員をやめ、5年前に店を継ぎました。 店で一番人気なのは、湯葉。他にはない甘さが特徴です。 この町の人たちの温かさにひかれ、新たにお店を始めた方がいると聞き、訪ねました。 もともと玩具店だった空き店舗を改装したカフェバー。お店を開きたい人が借り、毎日お店が変わります。この日借りていたのが寺西修平(てらにし しゅうへい)さん。週に2日間、喫茶店を営業しています。 寺西さんは、商店街の若い方々とイベントを企画して、町を盛り上げようと活動しています。 そこにやってきたのは、先ほどの豆腐店の土手下さん。お昼ご飯を買いに来ました。 寺西さんの作るハヤシライス。土手下さんは、新しいことに挑戦し続ける、若い寺西さんに刺激を受けているそうです。 「この辺でお店を出したいなっていう気持ちが、すごく強くなっちゃいました。いろんなお店の方とか、ご近所の方とか交流が深まっているので、あまりここを離れたくないなっていうか。もうちょっと一緒に楽しくやりたいな。」と寺西さん言います。 新しく来た人も、古くからいる人もみんなで助け合う、商店街の人たちの温かみに触れた旅でした。

執筆者 石井美江(キャスター)
2023年01月06日 (金)