ページの本文へ

  1. トップページ
  2. 京のええとこ連れてって
  3. 【京のええとこ】京都市下京区 えんま様が結ぶ ご縁

【京のええとこ】京都市下京区 えんま様が結ぶ ご縁

京のええとこ連れてって

執筆者のアイコン画像菅江隆一(リポーター)
2023年08月18日 (金)

2023年8月18日(金)放送
※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信)

放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください!

230818eetoko_01.jpg今回訪ねたのは、京都市下京区。
西大路七条の東側にある商店街「西七繁栄会」を歩いていると、「七条えんま堂」という建物を見つけました。

230818eetoko_02.jpg中には仏像がずらり。
“えんま像”をはじめ、人が亡くなった後、極楽と地獄のどちらにいくか判断する10体の仏様がまつられています。
最近の調査で、全て、鎌倉から室町時代にかけて作られた、貴重な仏像であることがわかりました。

230818eetoko_03.jpg七条えんま堂を別院として管理している、正法寺の副住職 吉川教正(「吉」は、部首の上部分が「土」)さんです。
お堂自体の創建は不明ですが、「地域のものとして昔からあり、皆様が守ってこられた貴重なお堂だ」と教えていただきました。

230818eetoko_04.jpgそして今、昔からまちの人たちが守ってきたえんま様の力を借りて、地域を盛り上げる動きが始まっています。

230818eetoko_05.jpgお堂の隣にあるお菓子屋さんも協力。祭りのためのオリジナルのお菓子を作ってます。
かわいらしいえんま様がデザインされたお菓子で、このキャラクターは、祭りに関わる大学生が作ってくれたそうです。

230818eetoko_06.jpgお菓子屋さんの奥村裕子さんは、「今までえんま堂は近所の人が通りすがりで寄るしかなかったのが、よその人からちょっと聞いてきてもらえるというのが、今はうれしいですね」と話していました。
えんま様が新しいご縁を紡いでいるようです。

230818eetoko_07.jpgことしの七条えんま堂まつりに出演するため、練習を行っている音楽グループがいると聞いて、訪ねました。
迎えてくれたのは、音楽グループ「ラ・フローラ」の皆さんです。
なんでも、スゴ技があるとのことで、見せていただくことに。

230818eetoko_08.jpgすると4人はおもむろにピアノの前に座り、演奏を開始。
なんと、一台のピアノを4人で弾く、“八手連弾”です!

230818eetoko_09.jpg実はみなさんは4姉妹で、それぞれがピアノの講師です。
姉妹だからこそのあうんの呼吸が、複雑で深みのある演奏を生み出します。

230818eetoko_10.jpgことしの祭りでは、「大正琴」を使ったアンサンブルの演奏を披露します。
大正琴は音域によってベース、テノール、アルト、ソプラノと4種類の楽器があり、ハーモニーを奏でることができます。
みなさんピアニストとしての素地があるからこその、素晴らしい演奏です。

230818eetoko_11.jpg大正琴は、左手でピアノに似た数字の書かれた鍵盤を押し、右手に持ったピックで弦を弾いて音を出します。
体験させてもらいましたが、両手のタイミングが合い、きれいな音が出た時はとても楽しかったです。

230818eetoko_12.jpg現在は祭りに向け練習の真っ最中。
四姉妹の長女・藤田慶子さんは、「子どもさんたちがたくさん来られるということで、これまであまり子ども向けの曲は練習していなかったのですが、みんなで頑張ろうと楽しみを感じてます。見た子どもたちが興味を持って、自分も演奏したいと言ってくれたら、なおうれしい」と話していました。

230818eetoko_13.jpgえんま様が結ぶご縁は、これからもまだまだ広がっていきそうです。
「七条えんま堂まつり」は2023年10月28日(土)、29日(日)の開催で、ラ・フローラの演奏は28日に行われます。


この記事に関連するタグ

えんま様

七条

下京区

京都市

菅江隆一