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【京のええとこ】京都市 体感!京都のモダン建築

京のええとこ連れてって

執筆者のアイコン画像平田惟(リポーター)
2022年11月11日 (金)

2022年11月11日(金)放送
※見逃し配信はこちら(放送後1週間配信)

放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください!

221111eetoko_01.png今回は、2022年11月11日~13日に行われた「京都モダン建築祭」をご紹介。
※イベントは終了しています。紹介している建物は普段は一般公開を行っていません。
京都に残る、いわゆる近代建築を訪ね、その歴史や魅力を味わってもらおうというイベントです。

221111eetoko_02.jpgイベントの実行委員長、笠原一人さん(かさはら・かずと)に見どころを伺いました。
京都には近代になってヨーロッパの由来の建築が建てられるようになり、時代も国も超えた建築様式が混ざり合った建物や、京都の生活に合わせたデザインなどが取り入れられた建物が今も残っています。
その魅力を知り、これまで大事に守ってきた人たちの努力も意識しながら見てほしいと話されていました。

221111eetoko_03.jpg今回、建築祭に合わせて公開される施設を訪ねました。
まずは、京都市上京区、京都御苑の西側にある「聖アグネス教会」と「平安女学院 明治館」です。

221111eetoko_04.jpg外側はレンガ造りですが、内部は木造。柱やはりが見える美しい設計。
普段は礼拝に参加する人のみ入ることができる場所です。

221111eetoko_05.jpg牧師の古本さんにおすすめの場所を聞くと、中央の祭壇の横にある、小礼拝堂を案内して下さいました。
ここでひざまずいて、心を静めてお祈りする時間がお好きなのだそう。
建築当時の124年前から変わらないステンドグラスの光が降り注いでいました。

221111eetoko_06.jpg続いておじゃましたのは、明治28年に建てられた校舎「明治館」。
普段は学校関係者しか入れない場所です。

221111eetoko_07.jpg9つある教室のうち一つは、屋根を支えるはりがアーチ状になっているのが特徴。
イギリスでよく用いられる建築技術で、天井が高く広々としていました。

221111eetoko_08.jpg注目は、各教室に設置してある暖炉。
今も煙突とつながっているそうですよ。

221111eetoko_09.jpgまた別の教室は、建築当時の様子が色濃く残っていました。
壁には年季を感じるレンガが詰まれ、黒板やオルガンも年代物です。
学びの場として象徴的な建物だということを感じてほしいということでした。

221111eetoko_10.jpg次に訪ねたのは、京都市左京区、白川沿いにある「時忘舎」。
大正から昭和にかけて、麦を精製する精麦所があった場所です。

221111eetoko_11.jpg工場が稼働していた当時、敷地内には琵琶湖疏水から引いた水で回す水車がありました。
その水車を動力に、精麦の機械を動かしていたといいます。
歴史を感じてほしいと、敷地内の水路を保存し、建物の前には水車を想像させる木組みが作ってありました。

221111eetoko_12.jpg工場だった建物は骨組みだけを残し、12年前に現在の形にリノベーションされました。
はりや柱、土壁の中の竹組みなどは当時の様子がしのばれます。

221111eetoko_13.jpg精麦工場の創業者の孫で、現在建物を管理している竹中千鶴子さんは、もともと町工場で上等な建物でもなかったので、潰して建て直した方がいいと言われたこともあったが、全てを無くしてしまったら意味がない。
リノベーションして当時と見た目は変わったが、「歴史」を残していきたいとおっしゃっていました。

古い建物を愛し、守っていこうとする人たちの熱い思いに触れることができました。


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