社会や政治に関する世論調査

平成の皇室観

~「即位20年 皇室に関する意識調査」から~

「世論調査部では,報道局社会部と共同で,「即位20年 皇室に関する意識調査」を実施した。この調査は,天皇即位20年を機に,皇室への関心・感情や,皇室との距離,皇位継承のあり方などについての国民の意識を探ることを目的として行ったものである。

調査は,2009年10月30日(金)~11月1日(日)の3日間,全国の20歳以上の男女を対象に電話調査(RDD追跡法)で実施した。調査の対象となったのは3,313人で,このうちの62%にあたる2,043人から回答を得た。

今回の調査を通して,国民の多くが皇室に関心を持ち,親しみの感情を抱いていることが明らかになった。また,今の天皇が憲法の象徴としての役割を十分に果たしていると国民が考えていること, 即位からのこの20年で皇室との距離が近くなったと国民が感じていることも読み取ることができた。それとともに, 国際親善や国民との触れ合いなど,国民が皇室に対して様々な期待を寄せていることも,調査結果から浮かび上がった。また,男女年層の違いによって,皇室観に温度差があることも今回の調査から明らかになった。

世論調査部(社会調査)加藤 元宣