ページの本文へ

徳島WEB特集

  1. NHK徳島
  2. 徳島WEB特集
  3. 鳴門市 バングラデシュ技能実習生受け入れへ 期待されることは

鳴門市 バングラデシュ技能実習生受け入れへ 期待されることは

  • 2023年11月13日

鳴門市が友好都市の提携を結んだバングラデシュのナラヤンガンジ市。それに合わせ、実習生の受け入れに向けて、企業が動き出しています。

バングラデシュ実習生受け入れへ

鳴門市で、新たに友好都市の提携を結んだバングラデシュのナラヤンガンジ市から技能実習生の受け入れに向けて、企業向けの説明会が開かれました。

14年前、鳴門市の企業が現地に工場を設立したのをきっかけに、鳴門市はバングラデシュのナラヤンガンジ市と文化交流を続けていて、ことし3月には新たに友好都市の提携を結びました。

これにあわせて技能実習生などを受け入れようと地元企業が受け入れの準備を行う団体、「N・N協同組合」を立ち上げ、9日、企業向けの説明会を開きました。
企業の担当者およそ20人が参加する中、説明会では、今年度中に組合が実習生の受け入れを仲介する監理団体としての許可を受けたうえで、早ければ来年夏の受け入れを目指すことが説明されました。

これに対し、参加者からは
▼外国人が長く活躍できるよう、日本語が勉強できる環境を提供できるか
▼どういった業務が技能実習制度の職種に該当するのか
などの質問がありました。

参加した食品会社の担当者は「地方から都会に働き手が都会に流出し、人手不足が深刻になる。企業が生き残るためには外国人の人材の獲得は選択肢の1つだと感じている」と話していました。

「N・N協同組合」の卯坂智彦理事長は「鳴門の産業と経済力を維持したまま、ナラヤンガンジ市からさまざまな人を呼び、共生社会をつくりたい」と話していました。

ナラヤンガンジ市とは

バングラデシュのナラヤンガンジ市は、人口およそ200万人で、首都ダッカの南東およそ20キロにある港町です。
繊維産業が盛んで、日本を含む海外の衣料メーカーの工場などが進出し、鳴門市のアパレルメーカーが14年前(2009年)に工場を設立したのをきっかけに、阿波踊りを通じた文化交流などを続けてきました。

こうした交流をきっかけに、ことし3月、バングラデシュ国外の都市としては初めて、鳴門市と友好都市の提携を締結しました。
鳴門市の企業などが技能実習生を受け入れる計画を進める中、ことし6月には日本語学校が開校され、100人以上が受講しています。

鳴門市が寄贈するおよそ30本の桜を市役所の庁舎前に植樹するイベントも計画されるなど、つながりを深めています。

ナラヤンガンジ市長「地域活性化に期待」

バングラデシュ・ナラヤンガンジ市のアイビー市長はNHKの取材に応じ、鳴門市との交流が地域の活性化につながると期待を寄せました。
アイビー市長は、鳴門市との友好都市の提携はビジネスの発展につながるとの認識を示したうえで、「市民は今後、どのような交流が行われるのか高い関心を持っている。多くの人が日本語学校に通うなどして、日本に行くための準備を進めている」と話していました。

また、ことし3月に友好都市の締結式のため、鳴門市を訪問したことを念頭に「おもてなしに感動したほか、鳴門の自然も美しかった。ビジネスだけでなく、文化などさまざまな分野で交流を深めていきたい」と話していました。

今後、日本とバングラデシュ、双方の地域を活気づける取り組みとして、注目されます。

ページトップに戻る