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徳島 元広島カープ投手が町議に 地域活性化に全力投球

  • 2023年06月13日

投手王国・広島を支えた往年の右腕

 川端順さんは徳島県松茂町出身の63歳。鳴門高校から法政大学に進学後、社会人野球へと進み、1983年のドラフトでプロ野球・広島東洋カープに1位で指名されました。

プロ入り2年目に先発や中継ぎなどで11勝をあげて新人王に輝いたほか、4年目には最高勝率のタイトルも獲得して投手王国の広島を支えました。

9年間のプロ生活を経て、引退後は球団の投手コーチや編成部長を務めました。2018年に徳島に戻り、県内の中学生や高校生に野球の指導を行っていました。

 立候補へと背中を押した “野球人気の低迷” 

川端さんは2023年4月の松茂町議会議員選挙に立候補し、686票を獲得してトップ当選を果たしました。

野球の指導者から政治の道を志すようになった背景には、徳島の中高生と接する中で感じた「野球人気の低迷」でした。

「やっぱり野球の人気が落ちて子どもたちの野球人口が減っている。そういうところからやっぱり増やしていきたい、野球のおもしろさを伝えていけたらいいなと思う。その近道として、議員になれたらいろんなことを発信できるんじゃないか」

野球を中心としたスポーツによるまちづくりを目指す川端さん。

松茂町や県内のスポーツチームを強化することで、徳島と県外を行き来する交流人口を増やしたり、徳島に住む学生たちを呼び込んだりできるのではないかと考えています。

「昔は徳島県の学校で野球などのスポーツをするために県外から家族で引っ越してきて松茂町の住民になるということがありました。強いスポーツチームを作ることで、もしかしたら松茂町の人口を増やせるかもしれないし、発展もしていくんじゃないかなと思います」

さらに元プロ野球選手の強みを生かして、県出身のほかの選手らにも協力を呼びかける考えです。

「鳴門高校出身の潮崎さん(元西武・潮崎哲也氏)や、鳴門工業(現・鳴門渦潮高)出身の里崎さん(元ロッテ・里崎智也氏)は、いい野球観を持っているので、ぜひ2人にも帰って来てもらって野球をどんどん指導してもらいたいなと思う。帰ってきたら一緒に野球教室を開きたい」

松茂町を憧れの町に

川端さんの議員活動の目標は、松茂町を誰もが憧れる町にすること。そのために、初めてのことにも全力投球で挑むと意気込んでいます。 

「686人の票を僕はもらったわけです。その一人一人の1票の重みをどう感じ取っていくか、結構プレッシャーになってますけどね。(WBCの)大谷選手のことばを借りるならば、都会に憧れるのではなく、松茂町をすばらしい町に、憧れる町に(できるよう)頑張っていきたいと思います」

  • 平安 大祐

    徳島局・記者

    平安 大祐

    元高校球児
    スポーツ・防災の取材を担当
    野球・バスケの観戦が週末の楽しみ

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